アポ取りの行動量はやっているのに、なかなかアポが取れない…。
やっとアポが取れても、見積り提出や契約には結びつかない…。
本記事は、こんな苦悩を抱いている営業マンに対して、下記の内容がわかる記事です。
本記事のサマリ(概要)
- アポ取りの最大のコツ(極意)はターゲット設定
- 良質なアポが取れるコツ(極意)5選
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネージャー表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社経営
- 中小・ベンチャー企業の営業支援・成果出しの実績、多数
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
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こんな私が書いたこの記事を読むことで、
- アポが取れない理由(ワケ)と解決策が分かる
- 今までより、契約に近いアポイントが取れるようになる
- 明日から見違えるように「いいアポ」が取れるようになる
こんなこと、できるようになります。それでは、お話ししていきます。
参考記事>>>【完全解説/テンプレ有】営業メールの基本的な書き方やポイント
アポ取りの最大のコツ(極意)はターゲット設定
アポ取りの成果の良し悪しは、正しいターゲット設定ができるかどうかで決まります。
なぜなら、アポ取りをする相手(ターゲット)が間違っていると、
- とにかくアポが取れない
- とにかく買ってもらえない
- そのため、行動が全て無駄になる。
と、三重苦に苦しみます。
例えば、女性向け(ターゲット)の化粧水を男性に売り込んでも、売れるイメージ…ないですよね?笑
今回は、こんな間違ったターゲット設定をしないために、下記3点についてお話をしていきます。
- 自社サービスが解決できる課題は何?
- 課題を持っていそうな人は誰?
- その人は、どこに(集まって)いる?
それでは、具体的にお話ししていきます。
自社サービスが解決できる課題は何?
「あなたの商品・サービスは、どんな課題を解決しますか?」
実は、この問いに正確に答えられる営業マンは非常に少ないのです。
商品・サービスの特長や性能を語れても、解決できる課題がなにかがわかっていないと営業の幅は広がりません。
例えばあなたが、飲食店の集客ツール(「●べログ」的な)広告営業マンだとします。
あなたが提供しているツールは、飲食店のどんな課題を解決して対価(つまり広告料)をもらっているのでしょうか?
30秒考えてください。
正解は、
- 「売上を上げたい」
- 「時間がない」
という課題に対して、効率的な課題解決策を提供している、が回答です。
きっと「売上を上げたい」については正解できた方は多かったですよね。
では2つ目の、「時間がない」についてはどうでしたか?
そもそも飲食店の集客自体は、広告を使わなくてもできるのです。
- チラシを作ってポスティングしたり
- 店の周辺でキャッチをしたり
- それこそ、手当たり次第に街で声を掛けたり…。
ただ、飲食店の店舗運営は時間との戦いです。
- 仕入れをしたり
- バイトのシフトを作ったり
- 自分でホールやキッチンに入ったり
- 新商品や季節商品を考えたり
…と、やることがめちゃくちゃいっぱいあります。
そんな中、多くの時間をチラシのポスティングやキャッチに充てるのは効率的な方法でしょうか?
それなら、集約代行の広告ツールに数万円を払って、自分の時間を他の業務に費やす方がよっぽど効率的だと思いませんか?
つまり、この飲食店向けの集客ツールの広告は、
- 効率的に売上を上げるため
- また、無駄な時間を節約するため
その対価として、広告費をもらえるワケです。
そんな店舗の課題(苦痛)を解決できますよ、というのがこの広告(営業)が提供できる価値なのです。
まずは、どんな課題に対して役に立つ商品なのか?を把握することから始めましょう。
課題を持っていそうな人は誰?
次に考えるべきは、「その課題を持っていそうな人は誰か?」です。
先ほどの事例を元に、課題を持っている人はどんな人なのか?を想像していきましょう。
「飲食店舗の売上を上げたい」
もしくは、
「飲食店舗の運営を効率的にしたい」
この課題に日々向き合っている人は誰でしょうか?
- 店長?
- SV(スーパーバイザー)?
- 経営者?
どの人でも同じような課題を持っていそうですね。
では、この中で誰にアプローチするのが最も効率的でしょうか?
店長はすぐに会えそうだけど、1店舗の決裁しかなさそう…。
社長は全店舗の決裁はもらえそうだけど、会うまで大変そう…。
など、ここまで妄想(想像)が膨らんで来たら、今度は、
- この課題は本当に当たっているのか?
- 他に課題はないのか?
を、可能な限りターゲットに近い人、複数人(最悪2~3人できればOK)にヒアリングを行いましょう。
「うわ、面倒くさいな…」
と思った方!もう少しだけ聞いてください。
ここをサボると、後々、もっと面倒なことになります。
ターゲット(課題を持ってる人)像が間違った方向で営業をスタートさせてしまうと、
- 「そこまで費やした時間」
- 「そこまで費やした人件費や交通費」
などなどが全て無駄になってしまいます。
そう考えると、トータルで見ると、初期段階で課題把握に時間を費やすのはとても合理的なのです。
ですから、ターゲットとなる人の課題(仮説)は正しいのかどうか?は、必ず確認しましょう。
どうやってターゲットに会うの?
どうやって、ターゲットとなる人と会うのか?1番いいのは、知り合いやその知り合いのツテを頼ること。
ただ、もしツテがないのであれば、yentaなんかのビジネスマッチングアプリで探すのもありですよ。マッチングサイトも使う理由は、シンプルに、知り合いやそのツテだと本音が引き出せないことがあるから。
率直なフィードバックをもらうためにも、知り合いに聞くのと同時並行で、ビジネスマッチングサイトも活用しておきましょう。
その人は、どこに(集まって)いる?
最後は、「ターゲットとなる人が、どこに(集まって)いるのか?」について考えましょう。
- 自分のサービスで解決できる課題が明確で
- 課題解決ができる人(ターゲット)が想像できる
このタイミングになったら、初めてリストアップができる様になります。
そうなんです。
リストアップとは本来、リストアップをする前に思考や行動する時間が必要な業務なのです。
取り敢えず、大企業のリストを出して…
取り敢えず、製造業のリストを出して…
といってリストアップした結果、だいたい成果に繋がらないのは、ターゲットが定まっていないからです。
リストアップのコツは、最初にあまりたくさんリストアップし過ぎないこと。
ターゲットが明確であればあるほど、リストアップできる量は少なくなります。
もしターゲットを決めたつもりでも、大量のリストアップ先がある場合は、もう一度ターゲットを見直してみましょう。
リストアップが完成したら、そのターゲット属性に合わせて具体的にアクションしてみましょう。
- リストを上から順番に電話(メール)した方がいいのか
- ターゲットがいそうな会合や交流会に行った方がいいのか
- ターゲットに繋がりのある会社とアライアンスを組むのがいいのか
などなど、ターゲットさえ決まれば効率的なアプローチ方法はいくらでも見つけられます。
お金や人数、実績が少ない会社であればあるほど、正確なリストアップが重要です。
時間のメリハリを付けて、しっかり取り組みましょう。
良質なアポが取れるコツ(極意)5選
ここからは、より契約に近い質の高いアポが取れるコツ(極意)を5つご紹介します。
アポを取るなら、必ず質にこだわりましょう。数よりも、質です。
質の高いアポの最終形態は、アポ当日に「既に、購入を前向きに検討しています。」と言われる状態です。
契約の半分は、アポを取ったタイミングで決まると言いましたが、最後のココがとても重要です。
最高のアポ(商談)にするためには、アポを取った時点で、
- 商談相手の課題が分かっており
- その課題が自社サービスで解決できると分かっており
- 競合サービスよりも自社サービスが優れており
- 直近で購入したいと思える施策や理由がある状態
になっていることが重要です。
そして、そんな状態を作るためのテクニックを、これからご紹介していきます。
ネット上にゴロゴロ転がっているアポ取りのコツやテクニックは、
- 「テレアポの心構え」
- 「テレアポで受付ブロックを突破する方法」
など、「精神論」「アポを無理やり取る系」のノウハウが多いですが、アポは取れても、契約にはつながりにくいものが多いなと感じています。
そこで私からは、アポ取る相手が、
- 「アポをあげてもいいかも」と思ってもらえる方法
- また、アポの時間を有意義にする方法
- かつ、契約の確率が高くなる方法
を、下記の5つの観点からお話ししていきます。
- アポ取りで、「自分に関係あるかも…」と思ってもらう
- 具体性(数値)を出して、アポを取る
- アポ取り段階で、お客様に近い事例を話す
- アポを取った後に、質問(ヒアリング)する
- 時間をくれた人に感謝(これ結構大事)
それでは、お話ししていきます。
1.アポ取りで、「自分に関係あるかも…」と思ってもらう
アポを取るときには、相手に「あ、自分のことかも…?」と思ってもらいましょう。
相手が商談の機会をくれるのは、自分にメリットがありそうと思ってくれたときです。
つまり、アポが取れるのは「相手のキモチが中心」にあるんですね。
ただ、いまのアポ取りのノウハウって、99%は「アポを取ること」が目的になっていて、相手のキモチを置き去りにしているなと感じます。
アポを取るときには、
「自社サービスが相手(会社or担当者)に役に立つ可能性があるのか?」
を確認し、お客様に「自分ごとである」と認識してもらいましょう。
例えば、トーク事例としては…、
- 「●●といった課題をお持ちの方には、喜ばれる自信があるサービスです。」
- 「逆に、●●には課題を感じていない方には不要かもしれません。」
- 「不要の場合は、これ以上は迷惑だと思うので、積極的に断ってください。笑」
という感じで、ニーズの確認と思い遣りが必要です。
※あなたのキャラクターに合わせて適宜アレンジしていいと思います。
これで取れたアポであれば、共通の課題認識を持って商談できますし、そもそも相手も何を商談で判断すればいいか明確なので、当日の商談もスムーズでしょう。
アポ取りに根底には、自社のサービスを通じて「お客様の課題を解決したい」という精神がないと上達しません。
あくまで、相手のキモチが主体である上で、自分にとってもいいアポが取れることを心がけましょう。
2.具体性(数値)を出して、アポを取る
具体的(特に数値)な話をできると、さらに相手の共感が高まってアポが取れやすくなります。
なぜなら、人はモヤっとした話よりも具体的な話の方に感情が入るようにできているからです。
もっと詳細なアドバイスとしては、法人へのアポ取りであれば、
- 「何か楽になりそう…」
- 「なんか儲かりそう…」
と思ってもらえる具体性を用意しましょう。
例えば、
「これを使うと、●万円コスト下がり、その分を投資に回せます。」
「これを使うと、来店数が●件増やせて、売上が上がります」
「これを使うと、毎月●時間削減でき、他に時間を使えます」
と言った具合です。
こういうと「ウチのサービスには、そんなものないよ…」と言われるのですが、どんな商品・サービスでも、相手にとってメリット(解決策)を提示できるものです。(そうじゃないと商売になりません。)
考えるのは少し面倒ですが、成果に明らかな違いがでるので、具体性を用意してからアポ取りをしましょう。
3.アポ取り段階で、お客様に近い事例を話す
相手に近い事例を用意することも、アポ取りでは欠かせません。
基本的に、お客様は忙しいです。
その中でも「会ってもいい」と行動を起こしてもらうには、
「もうこれ、私(の会社)のためのサービスじゃない…?」
と思ってもらう必要があるわけですが、ここで有効なのが”事例”です。
事例の切り口はたくさんありますが、主要なところでは、
- 「課題内容」
- 「業界」
- 「事業内容」
- 「会社規模」
- 「売上規模」
- 「地域」
- 「担当者レベル(役職など)」
- 「時期」
などがあります。
アポ取りの際は、なるべく多く接点がある事例を伝えて、相手に会うメリットを感じてもらいましょう。
またダメ押しで、
- 「この事例の会社の方には『●●で助かったよ』」
- 「『また継続的にお願いするよ』と言われています。」
といった、リアルなお客様の声も伝えられると、安心感も増してアポをもらえる確率が上がるでしょう。
4.アポを取った後に、質問(ヒアリング)する
アポが取れたその瞬間に、可能な限り質問(ヒアリング)はしておきましょう。
ここでヒアリングできる、できないで、事前準備や商談の質に雲泥の差がでます。
※事前準備のやり方【商談の事前準備】成果にスグつながる「事前準備19のチェックリスト」を参照してください。
ベテラン営業さんの中にも、アポが取れたら、そこで話を止めている人、多いんじゃないでしょうか?
実は、アポ取りは日時を決めてからが1番大切で、それが「ヒアリング」の時間です。
ヒアリングは言い換えると、事前情報の収集といったところでしょうか。
業種業態やサービスにもよりますが、私はだいたい下記6点はヒアリングしてから商談に臨みます。
- いつからその課題を感じているのか?
- 以前に、その課題に対して手は打ったことはあるのか?
- 他にも課題を解決するために何か検討しているか?
- その課題についてご検討されるのは、会社としてか、個人的にか?
- 当日は、何部署あてに訪問すべき?また、住所は●●で合っているか?
- もしお仕事するなら、予算的は●万円〜になるが検討の余地はあるか?
事前にヒアリングをできると、相手にも自分にとってもメリットが大きいです。
【自分のメリット】
商談の質が上がって契約確率が上がる
【相手のメリット】
①当日に余計な時間を消費しなくてもいい。
②営業マンから質の高い提案が当日に受けられる
相手にとっても、自分にとってもメリットの大きいヒアリングは重要な作業です。
忘れずに、しっかりと取り組んでいきましょう。
5.時間をくれた人に感謝(これ結構大事)
最後は、おまけ情報ですが、重要な心構えをお話しします。
- アポ取りをしたのが、電話であってもメールであっても
- 話した人が、受付の人でも担当者の人でも
必ず、最後に感謝の気持ちを伝えましょう。
もし仮に、嫌な対応をされても、です。
どんなにいいサービスだとしても、相手に伝わらなければアポイントは取れません。
アポイントが取れなかった時点で、もうそれ以上しつこく話しても無駄です。
(しつこくすると、それこそ嫌われます。)
であればせめて、「悪い感じの営業さんではなかったな」と思ってもらえる様に、会話の最後は、
「忙しい中、お時間取って下さってありがとうございました。」
と伝えましょう。
よく「すいませんでした」と謝る人がいますが、「ありがとう」に変えましょう。
謝罪の言葉は、相手からすると虐めてるみたいで気持ちが良くないですし、自分も謝ってばかりだと気持ちが沈んでいきます。
必ず最後は、お礼を述べる様に心掛けましょう。
実際にアポ取りをしてみよう!
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、営業の全ての起点となるアポ取りの、
- アポ取りの最大のコツ(極意)はターゲット設定
- 良質なアポが取れるコツ(極意)5選
について、お話をしていきました。
コツやノウハウは知って終わりではなく、使わないと全く意味がありません。
自分(の会社)にあったアポ取りの方法を試行錯誤しながら構築し、より多くのお客様を幸せにできる様にがんばっていきましょう。
今回は以上です。