営業で売れるためには、心理テクニックも必要と聞いたが、知識がない…。
もっと営業で成果を出すために、心理学を極めたい
この記事では、あなたのこんなお悩みを解決します。
- 「営業」と「心理学」の密接な関係について
- 営業商談で使える心理学テクニック5選
- 営業メールや電話営業で使える心理学テクニック3選
- 心理学テクニックを身につける方法
営業で結果を出すトップセールスは、お客様とのやり取りに心理学を活用しています。
思った通りの結果を出すには、人の気持ちを理解して上手に誘導する心理学テクニックが必要不可欠だからです。
その結果、お客様も気分よく購入してくれる可能性が高まり、売り込まれなくても買うという現象が起こります。
本記事では、そんな営業で結果を出している人が使っている心理学のテクニックをまとめました。
- 「頑張っているけど結果がでない」
- 「どうやって売ればいいのかわからない」
という人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネージャー表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社経営
- 中小・ベンチャー企業の営業支援・成果出しの実績、多数
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参考記事>>>【総まとめ】営業の成功率を上げる5つのコツを分かりやすく解説
営業と心理学の密接な関係とは
営業と心理学には密接な関係があり、売れるセールスマンほど心理学には精通しているものです。
短い時間でお客様との間に信頼関係を築き、商品を売るには、相手の心理を読む必要があります。
ただ、自分のことはわかっても、他人のことを理解するのはなかなか難しいものです。
そのため、心理学を学び、お客様の気持ちを理解して話を進めることが大切になります。
営業成果を出したいのなら、心理学テクニックで相手の気持ちを理解し、欲求を上手に刺激して効率的に営業活動ができるようにしましょう。
心理学は営業以外の、普段の人付き合いでも高い効果を発揮します。
しっかり学べば、これから先の対人関係でも大きなメリットが得られるので、ぜひ心理学テクニックを身に着けましょう。
営業商談で使える心理学テクニック5選
心理学にはいろいろな分野がありますが、ここでは営業で有効な心理学テクニック5選をご紹介します。
すぐに活用できるテクニックなので、何度に練習して本番で使ってみましょう。
1. 相手の行動を真似するミラーリング
ミラーリングとは、相手の行動をそのまま真似して、親近感を与えるテクニックです。
初対面のお客様への印象をよくし、親近感を与えるので警戒心が和らぎます。
例えば、相手がお茶を飲むタイミングで自分も飲んでみたり、相手のクセを真似してみたりします。
すぐに効果を感じることはありませんが、潜在意識には徐々に働きかけているので、その後の商談の成功率を高めてくれるでしょう。
2. 親しみを味方に付ける単純接触効果
人はあう機会や触れ合う頻度が多ければ、相手に好意を抱きやすくなるものです。
単純接触効果とは、そういった触れ合う頻度が多い人やものに対して、無条件に好印象を持つという心理を利用したテクニックになります。
初対面よりも何度もあった人のほうが話やすく、親しみやすく感じるといった感覚は誰でも持っているものです。
営業でもお客様の元へ何度も足を運ぶ人のほうが、相手に好まれ、必要な時には思い出してもらえる効果もあります。
成績が良くないと悩んでいる場合は、より多くのお客様に会いに行くという行動も効果的です。
3. 最初の提案で道をつくるフット・イン・ザ・ドア・テクニック
人は1つのお願いを受け入れると、次のお願いも受け入れやすくなる傾向があります。
フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、そんな心理を利用し、最初は相手が受け入れやすい提案(小さいお願いなど)から始め、徐々に大きな提案に移っていくというテクニックです。
営業マンが足をかけてドアを閉めさせないようにして話を聞いてもらう行動が「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」の語源になっています。
営業のアプローチとしては、最初は「5分でいいから話を聞いてほしい」と小さなお願いをし、相手が了承してくれたら「サンプルを使ってみてください」などと、また了承しやすい小さなお願いをしていく感じです。
いきなり商品購入の交渉に入っては断られますが、相手が断らない小さな提案を繰り返し、段階的にレベルアップしていくのが上手な使い方になります。
4. アプローチを置き換えるドア・イン・ザ・フェイス・テクニック
ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックは、大きな提案から入り、断られたあとで小さな提案を行い受け入れてもらうテクニックです。
前述したフット・イン・ザ・ドア・テクニックとは逆に一度断らせることで相手に罪悪感を持たせ、小さな提案を承諾させていく方法になります。
相手の心理を利用して本当に成約したい商品を売る方法です。
最初の提案があまりに大きすぎると効果が半減するので、相手の反応を見ながらうまく調節するようにしましょう。
5. 特別感を出すハード・トゥ・ゲット・テクニック
ハード・トゥ・ゲット・テクニックとは、相手を特別に扱うことで自己重要性や自尊心を刺激する方法です。
「あなたが特別だから、この提案をしている」
という雰囲気を強調し、相手の承認欲求を満たすことでよい結果に導きます。
このハード・トゥ・ゲット・テクニックは、使いどころを間違えると逆効果になる可能性もあるので、慎重に相手を見極めながら使うようにしましょう。
ハード・トゥ・ゲット・テクニックを使う場合は、相手が特別であることの根拠も一緒に伝えることがポイントです。
納得できる明確な理由があると、相手も素直に気持ちよくなってくれるので、その後の交渉がしやすくなります。
メール営業や電話営業でも使える心理学テクニック
電話営業は直接お客様と会う場合に比べ、相手の情報はもちろん、話し方によって伝わり方も大きく異なります。
そのため、電話営業やメール営業では、直接営業とは違う心理学テクニックが必要です。
- 顧客と良い関係を築きたいのなら「カタルシス効果」を利用する
- こちらの提案をうまく伝えるには「マッチングリスク」を意識する
- 目的を達成するためには「オープンクエスチョン」を活用しよう
ここでは、より詳しく電話営業とメール営業で使える心理学テクニックについて解説します。
1.顧客と良い関係を築きたいのならカタルシス効果を利用する
カタルシス効果とは、マイナス感情を吐き出すことで、重い感情がラクになる効果のことを言います。
電話やメールの営業なら、いきなり商品の売り込みを始めるのではなく、相手の悩みを引き出し、語ってもらうことが大切です。
電話の場合なら、相づちやオウム返しをしながら聞くことで、熱心に聞いていることが相手に伝わり、良い印象を与えることができます。
自分の悩みに共感してくれるだけでも、話し相手に対して好意的な感情を持つことがあります。
また、対面ではないコミュニケーションで、相手に好印象を与える大きな要素は話し方と声のトーンです。
話の内容以上に重要であることが分かっているので、電話では話し方や声のトーン、メールでは言葉の選び方や文章構成に重点をおくようにしましょう。
2.提案をうまく伝えるにはマッチングリスク意識をうまく使う
お客様に好印象を与えることに成功したのなら、次はこちらの提案をうまく伝えることが重要になります。
マッチングリスク意識とは、何かをする時、または買う時に、お客様が感じるデメリットやリスクのことです。
人間は何かをする場合、自然とリスクについても考える傾向があります。
そのため、最初からお客様が感じるであろうマッチングリスクを検討し、納得のいく回答を提示することが大切です。
アンケートの結果や実際に使った人の口コミなど、お客様を安心させるものを準備して提案を行うようにしましょう。
また、人は強く勧められると反発して拒否する傾向があるので、電話でもメールでも押しつけがましくなったり、相手を否定したりしないなどの配慮も必要です。
結論を急がせることも、望む結果から遠ざかる心理が働くので気を付けるようにしましょう。
3.目的を達成するためにはオープンクエスチョンを活用する
オープンクエスチョンとは、はい・いいえの二択ではなく、様々な回答ができる質問のことです。
個々の素直な気持ちが聞けるので、お客様のニーズを知ることができ、営業にも役立ちます。
「どうして~」「どうやって~」など、相手が説明したくなるような質問のしかたを探すようにしましょう。
ただし、会話の中にオープンクエスチョンが多すぎると、お客様も面倒になって曖昧な回答をするようになります。
話の内容も脱線しやすくなるので、目的を達成したいのなら、適度にはい・いいえで答えられる簡単な質問も含むようにしましょう。
また、人は自分の考えが多数派であると安心する傾向があります。
フォルスコンセンサス効果といって、他の人も同じことを思っているという感覚が安心感を与え、決断がしやすい精神状態にしてくれます。
そのため、アンケート結果や口コミ評価を提示することで、成約率が上がることがあるので、前もって準備しておきましょう。
営業で使える心理学テクニックを身につける方法
営業で使える心理学テクニックについて説明してきましたが、知っていても会話の中で上手に使いこなすには練習も必要です。
ここでは、実際に営業テクニックを身につけるにはどんな練習をすればいいかを詳しく解説します。
トークスクリプトを作って覚える
心理学テクニック初心者ならトークスクリプトを使って習得すると効率的です。
トークスクリプトとは、いわゆる台本のことです。心理学テクニックを盛り込んだ内容のものを作って覚えることで、スムーズに対話ができるようになります。
次にご紹介するロールプレイングもトークスクリプトをメインに練習すると、心理学テクニックを使ったトークに慣れるのが早くなるでしょう。
ロールプレイングを繰り返す
営業で使える心理学テクニックを身につけたいのなら、もっとも有効な練習方法はロールプレイングです。
ロールプレイングとは、営業の場面を想定して複数人でそれぞれの役割を演じて練習する方法です。
営業マンとお客様役に分かれて、実際の会話を想定しながら練習するので、臨場感があり、本番でも緊張せずに心理学テクニックを盛り込んだトークができるようになります。
実際に営業した時に、よく聞かれる質問も分かるので、自社の商品をより深く理解する機会にもなるでしょう。
できれば、ただロールプレイングをするだけでなく、先輩や同僚、上司など客観的に意見をくれる人に見てもらうことも大切です。
そうすれば、自分が苦手なポイントも分かるので、改善して自信をつけてから本番に挑めます。
最後は実践で鍛える
トークスクリプトとロールプレイングの両方でしっかりと練習したら、実際に心理学テクニックを使って営業をしてみましょう。
トークが不自然にならないように注意しながら、ロールプレイングを思い出してチャレンジしてみてください。
実際にお客様と話すとロールプレイングのように思った通りの流れにはならないかもしれませんが、臨機応変に対応する能力がつけられるのは実践のみです。
反省、改善を行いながら、実践を繰り返すことによって、心理学テクニックはどんどん上達していきます。
心理学テクニックを使ってみると、今までと違う、お客様の反応を感じられるようになるはずです。
実践以上に効果的な練習方法はありません。失敗してもめげずに繰り返し実践で腕を磨いていくようにしましょう。
見た目を整えることも忘れずに
相手に好印象を与える要件は、第一に見た目、次に話し方や声のトーンといわれています。
心理テクニックの習得も大切ですが、営業においては爽やかな印象を相手に与えることも重要です。
訪問前には服装だけでなく、髪や靴、口臭、歯の汚れなどもしっかりチェックして、清潔感を大切にするようにしましょう。
営業で使える心理学テクニックを使いこなして成果を上げよう
お客様の心をつかみ、営業で成果を上げるには、心理学テクニックが効果的です。
トップセールスマンと呼ばれる人達のほとんどが、この心理学テクニックを使って、相手の購買意欲を高めることに成功しています。
話の内容よりも、声のトーンや話し方のほうが、良い印象を与えるのに役立つことも分かっています。
また、直接、お客様と会う営業の場合は見た目も重要になるので、しっかり整えるようにしましょう。
ロールプレイングで練習を繰り返せば、欠点も分かりやすく、自信をもって営業できるようになります。
ぜひ、営業の心理学テクニックを使いこなし、トップセールスマンを目指してみてください。
今回は以上です。