「営業シーンで使う、無料で使えるWeb会議ツール選びで困っている」といった方へ
営業をWeb(オンライン)でやることになったが、全部同じに見える(ツールの選定ポイントが分からない)。
今使っているWeb会議ツールが微妙…。他の選択肢がないか探している。
ZoomやらSkypeやら、色々とツールの名前は聞くけど、実際、どんな違いがあって、どれがいいの?
本記事では、下記の内容を解説します。
本記事のサマリ(概要)
- Web会議ツールの比較ポイント4つ(営業目線)
- 営業活動で無料で使えるWeb会議ツール4つを実際に使って比較
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネージャー表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社経営
- 中小・ベンチャー企業の営業支援・成果出しの実績、多数
5年前からほぼ100%リモートワーク。ツールもかなり使っている
実際に、全てのツールを使って比較してみた。
※より詳しいプロフィールはコチラ
※Twitterはコチラ(@sales_farm_jap)
そんな私が書いたこの記事を読むことで、
- どんな観点でWeb会議ツールを選べば良いのか分かる
- どのWeb会議ツールに、どんな特徴があるのかが分かる
- あなたにピッタリな、無料で使えるWeb会議ツールが選べる
こんなことが実現できるようになります。
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Web会議ツールの比較ポイント4つ(営業目線)
Webで商談をするとなると、準備するべきものや決まりはたくさんありますが、まず気になるのはWeb商談で使うツール、つまり「Web会議ツール」でしょう。
ここでは、Web会議ツールを比較検討する場合に重要なポイントを4つに絞って解説していきます。
Web会議ツールを比較するには、
- 通信/音声の品質・安定性
- あなたITのリテラシー
- 相手(顧客)のITリテラシー
- 商談の同時参加人数
上記のポイントを整理していくことが重要です。それでは、具体的にお話ししていきます。
1.通信/音声の品質・安定性
まず見るべきポイントは、言わずもがな「通信/音声の品質や安定性」です。
なぜならば、いくら機能が豊富であったり、周囲の知り合いが使っていたとしても、通信/音声の品質が悪いと、Web商談自体がストレスとなり、結果として、顧客の心象を悪くし、契約を取り逃す可能性もあるからです。
例えば想像してみてください。あなたがお客様の立場だったとして、
- 営業マンから説明を受けても音声が途切れ途切れで内容が理解できない…
- なんなら、頻繁に画面が落ちてしまって、何度もまたアクセスし直す…
など…考えただけでも「面倒くさいなぁ」と思いますよね?
それでも「機能の多さ」「知り合いから勧められたから」ということを選定ポイントにしたいお気持ちはとても良く理解できます。
しかし、Web会議ツールで最も大切なのは、いかにストレスなく商談ができるか、つまり、通信と音声の品質と安定性です。
ここは決して妥協せず、自分で実際に使ってみて通信/音声の品質と安定性を確かめながら、比較選定を行っていきましょう。
2.あなたITのリテラシー(+学ぶ意欲)
次に選定ポイントで重要なのが「あなたのITリテラシー」です。
もっと言ってしまうと、新しいサービスに触れた時、意欲的に取り組むことに抵抗感があるかないか、です。
なぜ、抵抗感(取り組む意欲)のあるなしが重要かというと、後ほど後述をしますが、通信/音質が良く、セキュリティ対策をされているWeb会議ツールであればあるほど、使いこなるのにひとクセふたクセあることが多いからです。
通信/音声の品質やセキュリティに気を使えば使うほど、それらを高めるために、
- 色んなネットワークを経由してWeb会議を行うため、開催作業が複雑になる
- 関係ない外部の人からは簡単にアクセスできないようにする為に、アクセスする方法が少し複雑化になる
こんな制限が掛かってきます。
「なんのこっちゃ?」と思う方もいるかと思いますが、ここでは「まぁ、そういうものなんだな」とざっくり頭で理解するだけでも全然OKです。
中には「セキュリティとか気にしないし、音声もそこそこでいい!」という方もいると思いますが、そんな方にはそれに合ったツールももちろんありますのでご安心を。
とにかく、自分がITリテラシーが高いのか低いのか、もしくは、新しいツールを使うために操作方法や仕組みを学ぶ意欲があるのかないのかが、とても重要な選定ポイントになるということだけ理解をしておいてください。
3.相手(顧客)のITリテラシー
そして、意外に忘れがちなのに結構重要なのは、「商談相手のリテラシー」です。(これは結構、根深い問題)
当たり前ですが、商談は相手があってこそ成り立つもの。そのため、自分だけでなく相手にもWeb会議ツールをついこなしてもらわないといけないわけです。
例えば、あなたがWebやIT業界の営業マンで、かつ、商談相手も比較的リテラシーが高い業界や、担当者である場合は、この心配ごとはあまり気にしなくてもよいです。
しかし、逆にあなたの顧客が一般的にWebツールや最新技術に疎い業界(担当者)の場合、前述した品質や安定性よりも、相手のリテラシーに合わせたツール選びをすることが最優先事項になります。
※場合によっては、Web商談を諦めた方が…みたいなことも。
僕もいまだに営業現場に出向いて営業活動をしていますが、ここは結構気にして、相手によってWeb会議ツールを毎回使い分けています。
- 相手(顧客担当者)の業界や企業規模、商慣習
- 相手(顧客担当者)のご年齢
- 「Web会議でお願いできますか?」の問い掛けに対する電話やメールの反応
こんなことを気にしながら、後に紹介するツールを使い分けています。
「そんな面倒なことできないよ!」という声が聞こえてきそうですが、そんなあなたは、現時点でははっきり言ってWeb商談には向いていない(成果は出ない)と思います。
営業の基本は、相手を思い遣るところから始まります。
しっかり相手のリテラシーを見極めてツール選びを行うことを心掛けましょう。
4.商談の同時参加人数
最後にお話しする選定ポイントは、「商談の同時参加人数」です。
※あなたの商談が、全て1対1の商談である場合はこれから先の話は読み飛ばしても大丈夫です。
様々な商談シーンでは、コチラから上司を同席させたり、また先方の担当者が関係者を複数人連れてきたりすることもあるでしょう。
ただ、無料でWeb会議ツールを使う場合には参加人数に制限があるものがほとんどです。
そのため、Web商談の調整ををしているタイミングで、
- 「当日はお一人でご参加されますでしょうか?」
- 「当日ご参加される予定の方の、人数を教えていただけますか?」
と、必ず人数を確認するフローを設けましょう。
ここまで説明するとまた「うわ…面倒くさいなぁ」と言われそうですが、その場合はWeb会議ツールを有料化することを検討してみてください。
※値段的にもそんなに大した金額ではないので、検討する価値はあると個人的には思います。
Web会議ツールを選定する時にも、そもそもWeb商談の調整を行なっている時にも、「当日の商談に参加する人な何人なのか?」は必ず把握しておくことにしましょう。
営業活動で無料で使えるWeb会議ツール4つ(+1)を実際に使って比較
ここまでWeb会議ツールの選定ポイントをざっとご紹介してきました。
ここからは、下記4つのツールについて私が実際に使ってみて感じた、「通信・音質の良さ」「あなたの使い勝手」「相手の使いやすさ」「同時参加可能人数」について、それぞれお話ししていきます。。
また、どんな場合に使うべきか、メリットデメリットなどもなるべく詳しく書いていきます。
- Zoom(ズーム)
- Whereby(ウェアバイ)
- GoogleMeet(グーグルミート)
- Skype(スカイプ)
※ここからお話しする内容は「無料で使うなら」という条件付きになりますので、その前提条件だけご理解した上で聞いてもらえればと思います。
また、最後には「社内会議で使うならこのツール」という「+1ツール」の紹介もありますので、そちらも合わせてご覧ください。
それでは、具体的にお話ししていきます。
1.「Zoom(ズーム)」
「通信・音質の良さ」:★★★★★
「あなたの使い勝手」:★★★
「相手の使いやすさ」:★★★
「同時参加可能人数」:★(1対1のみ無料 / 2人以上は~40分まで無料)
まずはじめに紹介するのは、ここ最近で知名度が一気に上がった「Zoom(ズーム)」です。
このツールの最大の特徴は「通信/音声の品質・安定性」が抜群に良い、という点です。
実際に使ってみると分かるのですが、Web会議で陥りがちな「通信の途切れ」「同時に話した時の音切れ」などの不具合をほぼ感じません。
もっと言うと、対面で普通に話しているのと変わらないレベルの品質・安定性を期待できるのがZoomです。
ただ逆に、その安定性を維持するためになのか、初めて使う人にとってはWeb会議を始めるまでの工程が多く、かつ、少し複雑。
また、無料で会議をできるのが1対1まで(厳密には複数名も可能ですが最大40分まで)なのもは残念な特徴です。
このような特徴から、
- 「商談相手が1名」
- 「相手のリテラシーも高い(もしくは既にZoomを使っている)」
場合は、必然的にZoomで商談することが1番の選択肢にはなりますが、逆に、上記に当てはまらない場合は、次から紹介するツールを検討することになるでしょう。
2.「Whereby(ウェアバイ)」
「通信・音質の良さ」:★★★★
「あなたの使い勝手」:★★★★★
「相手の使いやすさ」:★★★★★
「同時参加可能人数」:★★★★(4人まで無料)
2番目にご紹介するのは、とにかく手軽に使える「Whereby(ウェアバイ)」です。
Whereby最大の特徴は、その手軽さです。会議を開始するには、会議を召集する人が「会議室のURLを作り」、それを「参加者に共有する」だけ。
会議開始の時間になったら、全員がそのURLをクリックするだけで会議を始めることができるのです。(恐ろしいほど簡単)
また、無料で最大4名までは会議に参加ができますので、よっぽどの大人数の商談でない限りは十分に対応ができるはずです。
弱点らしい弱点はないのですが、Zoomに比べるとやはり通信や音質は劣ってしまうことと、英語のサービスで、かつのあまりに簡単に会議が開始できるため、相手によっては、
「これ…セキュリティとか大丈夫…?」
となることもあります。(実際には全く問題はないですが、10%くらいの人には言われます。笑)
この様な特徴があるので、
- 「自分がWeb会議ツールを使いこなせる自信がない」
- 「相手のリテラシーが低いと想定される」
- 「自分も相手もセキュリティは過剰には気にならない」
- 「参加人数は4名以下」
の場合においては、Wherebyを選択するといいでしょう。
3.「GoogleMeet(グーグルミート)」
「通信・音質の良さ」:★★★
「あなたの使い勝手」:★★★
「相手の使いやすさ」:★★★★
「同時参加可能人数」:★★★★★(100人まで)
次にご紹介するのは「GoogleMeet(グーグルミート)」です。
※同じくGoogleが提供している「Googleハングアウト」を使っている方もいるのではないかと思います。
実は正確にはGoogleMeetは無料ではないのですが、「G Suite」で、Googleのアカウントをビジネス用に使っている方も多いのではないかと思って取り上げました。
Web会議に招待する方法・工数も比較的少なく簡単で、かなりの大人数も会議に参加できるため、
- G suite加入者である
- 特に、音質には強いこだわりはない
- とにかく大人数で会議をしたい
こんな場合は、GoogleMeetを使うべきなのだと思います。
4.「Skype(スカイプ)」
「通信・音質の良さ」:★★
「あなたの使い勝手」:★
「相手の使いやすさ」:★
「同時参加可能人数」:★★★★★(10人まで無料)
最後に紹介するのは、老舗でかつ知名度も高い「Skype(スカイプ)」です。
ただ、紹介しておいてなんですが…個人的には最終手段のツールだと思っています。
なぜなら、会議を開始するまでの工程がかなり複雑、かつ、音質や通信もそんなに良くないから(と個人的に強く感じている)です。
私もSkypeでのWeb商談を何度も経験していますが、まず、相手の方が使い方が分からず断念することが多いなと感じています。(そして、お互いただイライラして終わる…)
そのため、
- 「参加人数が5名以上である」
- 「完全無料でWeb商談を行いたい」
- 「私も相手も、多少の苦労は厭わない」
この場合においてのみ、SkypeでのWeb商談を実施するべきかなと思います。
番外編:社内会議用なら「BIZMEE」
「通信・音質の良さ」:★★★★
「あなたの使い勝手」:★★★★★
「相手の使いやすさ」:★★★★★
「同時参加可能人数」:★★★(3人までが想定)
番外編として紹介するのは「BIZMEE」というWeb会議ツールです。
このツールもWeb商談でも使えるとは思いますが、私はあくまで社内会議用に向いていると思っているので、その用途で使っています。
なぜ社内会議に向いているかというと、まずはなんと言ってもその手軽さ。自分で任意のアドレスを指定し、そのURLを他の参加者に共有するだけで会議を始めることが可能です。
また、アクセスした瞬間に、1つの画面で「参加者」「ホワイトボード」「議事録(メモ)」をデフォルト(最初から)で表示をしてくれる利便性があるからです。
そのため、
- 社内でアイデア出し(ブレスト)をした場合
- 新規事業のイメージを模写しながら行いたい場合
- 議事録が必須の役員会議をWeb会議で行いた場合
- 緊急でサっと打ち合わせをしたい場合
など、とにかく社内での打ち合わせに向いていると思っています。
前に紹介した4ツールと比較すると、知名度はダントツに落ちてはしまいますが、実用性という面においては抜群だと(個人的には)思っています。
営業活動ではWeb会議ツールを使いこなそう
今回は、Web商談で活用できそうな「無料で使える」Web会議ツールをご紹介してきました。
Web会議ツールを選定するポイント4つ。
- 通信/音声の品質・安定性
- あなたITのリテラシー
- 相手(顧客)のITリテラシー
- 商談の同時参加人数
また、現時点で無料で使えて、ある程度は商談で使えそうなツールは4つ。
- Zoom(ズーム)
- Whereby(ウェアバイ)
- GoogleMeet(グーグルミート)
- Skype(スカイプ)
以上のことをお話ししました。
これからは、顧客先に訪問せずに契約を取るスタイルも多くなってくるはずです。これを機に、少しづつでもWeb商談にチャレンジして、この先の営業活動も生き残れる営業マンを一緒に目指しましょう。
今回は、以上です。