「アポ取りって何…?」「アポ取りの”本当の”コツを知りたいな」と思っている、あなたへ
初めて営業をするけど、どうやらアポ取りが重要らしい。でも、アポって何だ…?
アポ取りするときに、気を付けておくべきことって何かな…?
アポ取りについて、なるべく「ありきたりじゃない」話を聞きたいな…。
そんな方に、本記事では下記の内容を解説します。
本記事のサマリ(概要)
- 「アポ取り」とは何なのか?(営業の基本)
- 営業の「アポ取り」で、よく勘違いされていることBEST3
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネージャー表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社経営
- 中小・ベンチャー企業の営業支援・成果出しの実績、多数
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※Twitterはコチラ(@sales_farm_jap)
そんな私が書いたこの記事を読むことで、
- アポ取りという行為の定義や役割が分かる
- アポをとる際に気を付けておくべきことが分かる
- アポ取りについての「間違った常識」に惑わされなくなる
こんなことが実現できます。それでは、お話ししていきます。
「アポ取り」とは何なのか?(営業の基本)
ビジネス(特に営業)シーンにおいてよく使われる、「アポ」とは何でしょうか?
また、なぜアポを取ることが必要なのか?という理由についても、合わせてお話したいと思います。
そのためにまずは、
- アポとは、アポイントメントの略語
- 「アポ取」りとは、会う約束をすること
- なぜ「アポ取り」が重要と言われているのか?
上記について、具体的にお話ししていきます。
1.アポとは、アポイントメントの略語
まずは、「アポ」の言葉についてお話をしていきます。
「アポ」とは通常、営業現場でよく使われる用語で、「アポイントメント(Appointment)」の略語であり、アポイントメントには「予約」「約束」といった意味があります。
…当たり前すぎて、面白くないですね。苦笑
2.アポ取りとは、会う約束をすること
「アポ取り」とは、アポイントメントを取ること、つまり、
「顧客や新しい取引先と、事前に面談の約束を取ること」
を「アポ取り」と呼びます。
営業・商談をしたい顧客に対して、いきなり訪問をしても話を聞いてもらえることはほぼありません。
※もし万が一、いきなり訪問して話をさせてもらえたとしても深い話をできることは難しいと思います。
後でお話しますが、営業活動で重視すべきは、
- 商談の前に相手に提案を受ける姿勢を作ってもらうこと
- なるべく効率的な営業活動をすること
上記2点です。
そのため、どんな会社の営業組織においても「アポ取り」は重要視されており、営業の指標にされていることも多々あります。
また、アポイントを取る方法は「電話」または「メール」、「紹介」が一般的です。
3.なぜアポ取りが重要と言われているのか?
なぜ、アポ取りがここまで営業活動で重要視されるのでしょうか?
その答えは、
- 相手が話を聞く姿勢で商談に臨んでもらうため
- 営業活動の生産性を上げるため
上記の2点に集約されます。それぞれ、解説していきます。
相手が話を聞く姿勢で商談に臨んでもらうため
あなたの商品・サービスを買ってもらうためには、相手に心から話を聞いてもらう必要があります。
その前段階として、「アポ取って商談する」ことが非常に重要なのです。
私もリクルートで営業をしていた時には、飛び込み営業も経験しましたが、総じて話を聞いてもらえることは劇的に低かったことを覚えています。
飛び込みでイキナリ商談に持ち込もうとするのは、いわば、街で初見の人にイキナリ声をかけて食事に誘うのと一緒です。
相手からすると、とても驚きますし、何より迷惑です。
また、仮に飛び込みで突発的な商談ができたとしても、相手も気持ちが追いつかず、販売したい製品を買ってもらえる可能性は極めて低くなるでしょう。
それに比べ、事前にアポを取った商談というのは、相手も「営業さんが商談にやってくる」と認識した上で呼んでいますから、心から話を聞く姿勢が伴っているといえるのです。
気持ちが準備できていない人に話すのと、準備できている人に話をするのとはで、営業結果に差がでるのは明らかですね。
営業活動の生産性を上げるため
もう1つ、営業活動におけるアポ取りの重要ポイントは、「営業活動の生産性を上げる」という点です。
営業マンというのは、やることが多岐にわたる上に外出も多いため、時間が常に足りません。
そんな中で商談を行うので、時間の使い方や生産性には絶対に(必ず)注意・意識を払うべきなのです。
アポを取った後の商談であれば通常、アポが取れた日から数日後にお会いするパターンが多いため、相手のお客様も事前にコチラの会社や製品について調べてくれていることもあります。
これは、
- 商談時間が短くて済む
- 商談中で相手の疑問が解消しやすい(商品案内よりQ&Aが多くなるから)
- 相手の商談満足度が高くなる
というメリットがあります。
また、コチラ(営業)側もしっかり相手の情報を調べる時間ができますので、
- 相手の会社の概要や課題を事前に想定できる
- 調べて商談に臨めば、相手からも好印象を得られる
- 結果、良い仮説と関係性を作れるため、提案が刺さりやすい
こんないいことが起こります。
もちろん、全ての商談が全てうまくいくとは限りませんが、少なくとも、アポを取った商談の方が生産性が高いのは分かってもらえると思います。
総じて、アポ取りをして商談をおこなう方が、トータルで営業効率・生産性が高いといえるのです。
営業の「アポ取り」で、よく勘違いされていることBEST 3
ここまでは、アポの定義からアポ取りの重要性についてお話をしてきました。
次からは、アポ取りでよく勘違いをされていること「3つ」についてご紹介し、明日からの営業活動に活かせるようにお話しをしていきます。
アポ取りについてよく勘違いされているのは、下記3点です。
- [勘違い1]アポを取れた顧客とは、いい商談ができる
- [勘違い2]アポが取れた数から、大まかな契約数(額)の予測ができる
- [勘違い3]アポは、質より数を稼ぐことが大事である
それでは、具体的にお話ししていきます。
1.[勘違い1]アポを取れた顧客とは、いい商談ができる
アポイントが取れたら、「=いい商談ができる」わけではありません。
なぜなら、アポイント取ること自体はあくまで営業活動の一行程でしかないからです。
また商談には、「冷たい、キツめ商談」と「暖かい、いい商談」というものがあって、契約に近い「いい商談」にするには、
- 無理やり取った商談アポではない
- 相手がこの商談は何をする場なのかを理解している
- 仮説やヒアリングから、相手の課題が明確になっている
- 相手が営業(orサービス)を信頼している
- 相手が営業(orサービス)に期待をしている
など、複合的な要素が関係してきます。
思えば、私も営業新人時代には、「アポ取れたので契約取れそうです!」と上司に報告をしていました…。(懐かしい)
ちなみに、いい商談になりそうな目安は、アポ取得時に相手から、
「あ、それなら話を聞きたいです。来てご来社いただけますか?」
と、向こうから商談の約束を取りにきた場合です。
もちろん、アポが取れること自体は喜ばしいことですが、そのアポがいい商談になるとは限りません。
アポが取れてから商談が終わるまで、気を抜かずに顧客に向き合うようにしましょう。
2.[勘違い2]アポが取れた数から、大まかな契約数(額)の予測ができる
次なる勘違いは、「アポ取得数から契約数(額)が予測できる」です。
結論、契約数(額)のシミュレーションをするのは、アポ取得タイミングではなく、少なくとも商談が終わってからにしましょう。
なぜアポ取得時では、契約数(額)の予測ができないかというと、
- 全ての商談アポの状況が、一緒なわけがない
- アポを取れた顧客の状態が、商談前ではほぼ分からない
- そもそも、アポが流れるかもしれない
もちろん、過去のデータがある会社は、アポ数から契約数の傾向の予測は(あくまで数遊びとしてなら)できるかもしれません。
しかし私の10年以上の営業経験上、結局は、商談後に1社1社を丁寧に確認して出す予測が、1番「精度」も「納得度」も高いのです。
取らぬ狸の皮算用にならぬよう、くれぐれも注意しましょう。
3.[勘違い3]アポは質より数を稼ぐことが大事である
最後にお話しするよくある勘違いは。「アポは、量を稼ぐのが大事」です。
断言しますが、アポ取りは量ではなく「質」を重視する方がいい成果に繋がります。
某有名ベンチャーや超大手出身営業の方でも、ここを大きく間違っていることは多いです。
※ただし、営業新人さんの場合は「圧倒的に量をこなす必要があります」ので、今回は対象外です。
極論ですが、アポイントを取った時点で、契約の確率は半分ほど決まっていると言ってもいいくらいです。
よく「商談当日のプレゼン内容で契約の決定率は変わる」と言う方がいますが、それよりも、
- 「どんな課題を持った」
- 「どんな状態の」
- 「どんな担当者に」
- 「どんなアプローチでアポが取れたのか?」
にこだわってアポを取る方が、よっぽど契約率に大きく影響を及ぼします。
そして、この真実について書いている記事を探しても、現状では見つかりません。
巷に溢れている情報は、
- 「いかに効率的に設計された運用で」
- 「いかに大量行動し」
- 「いかに顧客にしつこくアポ取りをして」
- 「いかに商談(打席)に立てるか」
といった、”営業マンサイドの都合”に光が当てられており、実際にアプローチされる側である、顧客側からの視点がスッポリ抜けています。
アポ取りの目的は、
「自分のサービスを欲していそうな人に、商談の約束をもらうこと」
であり、買うかどうか分からない顧客に時間を無理やり用意させることではないはずです。
本来の正しいアポ取りをできれば(誤解を恐れずに言うと)、
- 正しい商品を
- 正しいアプローチ先に向けて
- 普通に販売すれば勝手に売れてしまう
のです。
ですから、みなさんにも不毛な量をこなすアポ取りをやめて、質を重視したアポ取りに転換することをオススメします。
※もしアポ取りについて、「やり方が分からない」「どう質を上げれば良いか悩んでいる」など、ご相談があれば「SalesFarm”PRO”」からお問い合わせください。
営業活動の起点は「アポとり」から
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、
- 「アポ取り」とは何なのか?(営業の基本)
- 営業の「アポ取り」で、よく勘違いされていることBEST3
について、お話をしていきました。
アポ取りは、全ての商談の起点であり、また、営業活動の起点でもあります。
営業活動をする全ての人の基本ですので、しっかり学んで明日からの営業活動に活かしてください。
今回は、以上です。