メルマガとメールマーケティングの違いがわからない…。
メルマガ・メールマーケティングのメリット、デメリットを知りたい
メルマガ配信の手順と効果を出す方法を知りたい。
この記事では、あなたのこんなお悩みを解決します。
本記事のサマリ(概要)
- 「メルマガ」と「メールマーケティング」の違い
- 「メルマガ」のメリット、デメリット
- 「メールマーケティング」のメリット、デメリット
- 「メルマガ」配信の手順と効果を出すポイント3つ
- 「メールマーケティング」配信の手順と効果を出すポイント3つ
- メール配信の分析方法
メルマガとメールマーケティングの違いは、
- メルマガ:「同一の内容を一斉送信する」(導入・運用難易度は低い)
- メールマーケティング:「顧客により内容や送信頻度を変更する」(導入・運用難易度はかなり高い)
かという点です。
どちらのマーケティング方法も、タイトルや中身を工夫するだけでなく、配信後の反応をKPIで管理し改善することが成功のコツといえます。
この記事では、メルマガとメールマーケティングの違いと成功のコツについて詳しく紹介します。
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
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参考記事>>>【完全解説/テンプレ有】営業メールの基本的な書き方やポイント
メルマガとメールマーケティングは違う
メルマガ(メールマガジン)とは、購読希望者に対し同じ内容のメールを一斉送信することで、
- 販売促進
- 知識の提供
- 自社製品やサービスのファンを育成する
上記のことを目的としたマーケティング手法です。
簡易的な作業で導入・運用が可能なので、初心者には取り組みやすいメール施策です。
一方、メールマーケティングとは、顧客の属性に合わせ情報を変えてメールを配信することで、
- 見込み顧客を育成したり
- 自社の製品やサービスの売上を向上したり
するマーケティング手法です。
コチラは導入も運用も、一定以上の知識と経験を必要としますので、上級者向けのメール施策です。導入の際には、知見のあるコンサルタントを検討した方が無難でしょう。
このため、メルマガは顧客の状態や状況に関係なく、画一的な内容のメールを決まった時間や曜日に一斉送信する点が特徴です。
反面、メールマーケティングは、顧客の性別や年齢、サービスの利用回数など、それぞれの属性に合わせて、最も適した内容を送付する点に違いがあります。
このように、メールを利用するという点は同じでも、顧客に対するアプローチ方法は全く異なったマーケティング方法といえます。
メルマガのメリットとデメリットを解説
メルマガのメリットとしては、
- 導入・運用の「知識」「経験」「費用」などのハードルが低いため、初心者でもスグ取り組める
- 初心者でも、一定の効果(成果)が見込める
- 同一内容のメールを一斉送信するため、開封率を元に見込み顧客の確認ができる
点です。
デメリットとしては、読者にとって興味のない内容が続くと、配信停止処理をされる可能性がある点です。
メリット:コンテンツ作りが容易で、見込み顧客の確認に役立つ点
配信内容が同一のメルマガは、比較的コンテンツ作りが容易に済むため、配信に手間がかかりません。
また、同一の内容を一斉に送信するため、開封率を元に、自社の商品やサービスに興味のある見込み顧客を特定しやすい点もメリットです。
特に、顧客数は多いものの、購入確率が不確かな時に有効といえるでしょう。
また、導入費用も月々数千円のものから3万円台と、比較的低コストという点もメリットです。
メルマガ配信ツールのおすすめは「ブラストメール」です。
参考記事>>>【21年版】ブラストメールの評判・特徴・費用・口コミを詳しく紹介
デメリット:開封率が低く、配信停止の可能性もある
メルマガのデメリットとしては、同一の内容を読者の属性に関わらず配信するため、開封率が低くなってしまう点です。
また、興味のない配信が続くと、未読や未開封、配信停止処理をされてしまう可能性もあります。
そのため、同じような内容にならないよう注意する、配信頻度を適切に設定するなどの配慮が必要です。
メールマーケティングのメリットとデメリットを解説
メールマーケティングでは、顧客の属性や興味に合わせたメールを配信できる点が最大のメリットです。
とはいえ、そのためにコンテンツを複数用意する手間、かなりの知識・経験・費用が必要になる、がデメリットといえるでしょう。
メリット:顧客の興味に合わせた内容を配信できる
メールマーケティング最大のメリットが、顧客の興味や行動、属性によってメールの内容を変更できる点です。
シナリオを設定して配信するステップメールや、休眠顧客発掘メール、属性に合わせたセグメントメールなどを使い分けるとより効果的です。
また、MAツールやメール配信システムを使えば自動配信設定ができるため、担当者も少人数で済むでしょう。
※担当者は、かなりの知識・経験がある方である前提です。
デメリット:コンテンツ制作に手間がかかり、魅力がなければ読まれない。
顧客の行動や属性ごとにメール内容(コンテンツ)を作らなければいけないため、手間がかかる点がデメリットといえます。
せっかくターゲットを絞ってメールを配信しても、タイトルに魅力がなければ開封されず、コンテンツに面白味みがなければ読んでもらえません。
そのため、成果を上げるためには、ある程度コンテンツ作りの勉強が必要となるでしょう。
また、MAツールなどは月々10万円〜とかなり高額なものも多いため、しっかりと設計をすることと、専門の人員の確保が必要です。
メルマガ配信を行うための手順
メルマガを配信するには、まず配信目的を明確にしたうえで、コンテンツを作成していきます。
次にメルマガ会員を集め、実際に配信するという手順です。
具体的な手順を解説します。
1. 配信目的を明確にしてコンテンツを作成する
まずは、なぜメルマガを配信するのか、目的を明確にしましょう。
商品やサービスの啓蒙をしたいのか、商品の販売促進をしたいか、ファンを獲得か、配信目的によってコンテンツ内容も異なります。
目的を定めることで、統一感のあるコンテンツが作成できるでしょう。
2. メルマガ会員を集める
登録用フォームをDMに添付したり、自社HPやECサイトに会員登録用ページを設置したりして、メルマガ会員を集めましょう。
また、アンケートやプレゼント企画を行い、会員登録後応募できるようにするなどの方法も効果的です
会員数が少ないと、メールを配信しても思うような効果が得られないため、まずは会員数を増やすようにしましょう。
3. メルマガを実際に配信する
会員が集まったら、メルマガを実際に配信しましょう。
代表的な配信方法は下記の通りです。
配信方法 | 機能 |
BCC | 既に利用しているメールシステムで手軽に配信できる点がメリット。ただし情報漏洩の懸念があるほか、大量送信には向いていない。 |
メール配信サービス | 一斉に大量のメールを送信できほか、メルマガの作成フォーマットなども揃っている。無料で使えるサービスもある点がメリット。 |
MAツール | メール配信だけでなく、見込み顧客の管理や、行動履歴の確認などマーケティング全般に役立つ情報を一元管理できる。 |
自社のメルマガ戦略に適したツールを用いるとよいでしょう。
メルマガ配信で効果を出すための3つのポイント
一斉送信するメルマガは、多くの読者が読める時間帯に配信するようにしましょう。
また、開封率を上げるためにも、分かりやすく、興味を引く件名(タイトル)設定が大切です。
読みやすさを考慮し、メール形式はメルマガの内容に合わせて変更しましょう。
1. 適切な時間や曜日に配信する
一斉送信するメルマガを読んでもらうためには、配信時間が重要です。
例えば、会社員をターゲットとしているなら、12時~13時のランチタイムや、帰宅して一息ついた21時以降など、手が空いた時間帯に配信するとよいでしょう。
また、配信曜日も仕事の合間に読んでほしいなら、平日の方が効果的です。
顧客層の年齢や職業を元に、適切な時間を設定しましょう。
2. タイトルや中身を工夫する
どの属性にも同一の内容を配信するメルマガでは、多くの人が興味を引くような20文字以内の件名(タイトル)をつけることが大切です。
また、差出人は読者の馴染みがあるものにしないと、読まれない原因となります。
例えばお店のメルマガなら、会社名ではなく店舗名を使うなどです。
内容も件名と一致したものになっているか、読者が読みやすい仕様になっているか確認しましょう。
参考記事>>>【例文あり】営業メールはタイトル命!開封率を上げる件名6つのポイント
3. テキストメールかHTMLメールか
メルマガの形式は読者の読みやすさにつながるため、内容に合ったものを選びましょう。
例えば、文字が主体の「テキストメール」なら、ビジネス情報を配信するなど、啓蒙を目的として内容と相性が良いでしょう。
また、フォント変更や画像挿入が可能な「HTMLメール」は、商品の案内など、視覚的に理解してほしい内容と相性が良いといえます。
メールの目的と内容に合わせて適切な形式を選ぶことが大切です。
メールマーケティングを行うための手順
対象別にメール内容を変えるメールマーケティングでは、配信対象者の選定と、達成したい成果を明確にすることが大切です。
また、複雑な配信となるため、MAツールなどで自動配信を行うと手間が省けます。
1. 配信対象者と内容を決定する
メールマーケティングでは、いつ、誰に、どのような内容のメールを送るのかが重要です。
そのため配信対象は「年齢」「性別」だけでなく、「職業」「家族構成」「現在の悩み」など、詳細まで明確にして選定することで、より読者に響くメールが作成できます。
ある程度顧客情報が集まっているなら、先にペルソナを設定するのもよいでしょう。
2. 配信目的と成果を決定する
属性ごとに配信内容を変えるメールマーケティングでは、下記のように、配信目的と、配信したメールで達成したい成果を明確にしましょう。
メールマーケティングの目的 | 成果 |
商品・サービスの認知向上 | 開封率、クリック率 |
商品・サービスの販売 | クリック率、反応率、CV率 |
商品・サービスのファン獲得 | 開封率 |
既存顧客のフォロー | 開封率、クリック率、反応率 |
成果を設定することで、配信後のKPIを使った効果測定も容易になります。
参考記事>>>メルマガ配信の効果測定でチェックすべき5つの指標を紹介
3. MAツールを使って配信する
配信者の属性や行動に合わせたメールを送信するメールマーケティングでは、MAツールを使うとより自動的にメールの配信ができます。
例えば、「商品の購入から3ヵ月経過した顧客には、割引券と一緒にメール配信する」など、より細やかな設定が可能です。
自動配信のため、手間がかからない点もメリットです。
一方、MAツールの設計・設定には、あなたの想像している以上の知識と経験が必要です。
また、ツールも高額になりがちですので、しっかりと専門の知識を持った人員を確保してからおこないましょう。
メールマーケティングで効果を出すための3つのポイント
メールマーケティングでは、大勢に向けて送るのではなく、「あなた」を意識した文面を作成することが大切です。
効果を出すための3つのポイントを紹介します。
1. その他大勢ではなく“あなた”を意識する
送付先の属性を絞って配信できるメールマーケティングでは、“大勢”ではなく“あなた”のための1通という意識を持って、件名(タイトル)や本文を作成しましょう。
セール情報の紹介なら「このメールが届いたあなた限定!」などの表現がわかりやすい例でしょう。
また、情報は出し惜しみすることなく、しっかりと伝えることも大切です。
2. 適切な頻度で配信する
メールを開いてもらうためには、大量に送信するのが最も簡単です。
しかしながら、それでは配信解除されてしまう可能性もあります。
反対に、あまりにも配信が少なすぎると、商品やサービスを顧客が忘れてしまうでしょう。
そのため、それぞれの属性にあった適切な頻度で配信するようにしましょう。
3. 適切なリンク先を設定する
メールマーケティングは、URLのクリックや、サービスの申し込み・購入など、それぞれ設定した行動をとってもらうことが目的です。
そのため、リンク先はクリックしやすいことを意識しましょう。
読者にとっては、「テキストリンク」よりも「ボタンタイプ」のほうがわかりやすいでしょう。
また、これらのボタンはスクロールせずにメールを見られる位置(ファーストビュー)に設置するとよいでしょう。
メール配信後の分析の重要性と方法
メールは配信するだけでなくその後の反応を分析することで、より適切なアプローチに繋がります。
メール配信後の分析が重要な理由と、分析方法について解説します。
分析をすることで、より適切なアプローチにつながる
メールマーケティングはただ配信しているだけでは成果を得づらく、効果が現れるまでに時間がかかります。
そのため、配信後のメールの開封率やクリック率を分析することで、より効果的なアプローチに繋がります。
方法1:目標(KPI)を設定し、達成率を確認する
具体的な分析方法としては適切なKPI設定しそれぞれの達成率を確認しましょう。
メールマーケティングで代表的なKPIは下記の通りです。
KPI | 内容 |
配信数 | メールを配信した総数 |
到達数 | 配信したメールが実際に届いた数 |
開封数 | 配信したメールが開封された数 |
クリック数 | メール本文のURL(ボタンなど)がクリックされた回数 |
応答数 | 開封したメールのURLをクリックした数 |
CV数 | 目的とする行動を達成した数。例えば商品の購入など |
解約数 | メール配信の解除をした数 |
これらを検証することで、メールマーケティングの効果を正しく把握できます。
参考記事>>>メルマガ配信の効果測定でチェックすべき5つの指標を紹介
方法2:PDCAサイクルを回し改善する
KPIを設定した後は、目標を達成するために、改善を繰り返しましょう。
例えば、配信数は多いのに開封率が低いなら、配信時間を変える、タイトルを工夫するなどの対策を取ってみましょう。
対策を取った後は、再度KPIを確認し、改善が見られるか判断します。
このように、PDCAサイクルを回していくことで、より効果的なメールマーケティングにつながるでしょう。
メルマガとメールマーケティングの違いを理解し最適な方法を選ぼう!
メルマガは同一の内容を配信し、メールマーケティングは属性に合わせたメールを配信する点に違いがあります。
それぞれの方法は、向いているターゲットも、運用にかかる手間も違うため、適切な方法を選んで実行することが大切です。
配信後はKPIを確認し、改善を繰り返していくことで、マーケティングの成果向上につながるでしょう。
今回は以上です。
<外部参考サイト>
Benchmark「メルマガ平均開封率レポート【2020年版】」