営業ヒアリングの基本的な流れや重要性・4つのコツを解説

この記事では、上記のようなあなたのお悩みを解決します。

本記事のサマリ(概要)

  1. 営業ヒアリングの基本的な流れ
  2. 営業ヒアリングの重要性
  3. ヒアリングで聞くべき項目(フレームワーク)
  4. ヒアリングのコツ4つ
  5. ヒアリング力を上げる方法

近年は営業手法が多様化し、従来の訪問型からインサイドセールスが主流となってきたといわれます。

とはいえ、自社に寄り添った提案を求める顧客が減ったわけではありません。提案力の高い営業マンには、依然として多大なニーズがあるのです。

営業ヒアリングは、個々の営業マンの提案力を高める上で欠かせない工程です。

ポイントを押さえた営業ヒアリングができるようになれば、顧客のニーズにマッチした提案ができるようになります。

営業マンとして高評価を受けることも多くなり、自信を持って営業活動を展開できるようになるでしょう。

本記事では営業ヒアリングの流れや重要性、さらには営業ヒアリングを成功させるためのコツを紹介します。

本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)

筆者「ファマー」のプロフィール
  • 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
  • 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネージャー表彰、多数)
  • 現場型の経営・営業コンサルティング会社経営
  • 中小・ベンチャー企業の営業支援・成果出しの実績、多数

※より詳しいプロフィールはコチラ
※Twitterはコチラ(@sales_farm_jap

参考記事>>>【総まとめ】営業の成功率を上げる5つのコツを分かりやすく解説

参考記事>>>【決定版】営業に求められる10のスキルと習得方法を解説

目次

営業ヒアリングの基本的な流れ

道の流れ


営業ヒアリングは、話しやすい雰囲気を作った上で、徐々に核心に迫っていくのがセオリーです。

「営業ヒアリングが成約に結び付かない」と感じている営業マンは、基本的な流れを確認しておきましょう。

営業ヒアリングの進め方について、具体的に紹介します。

1. アイスブレイク

アイスブレイクとは、場の雰囲気を和ませるための雑談です。

本格的な営業ヒアリングに入る前に取り入れることで場の雰囲気が和み、相手の本音や要望を聞き出しやすくなるでしょう。

アイスブレイクの話題はどのようなものでも構いませんが、「何も考えずに答えられる」「すぐ終わる」話題がベスト。

よく使われるのは、天候・食べ物の話題、近年の気になるニュースなどです。

また、少し中級者向けの話題としては、

  • 相手と自分との「共通の知人」の話題
  • アポをもらうときに「収集した情報」の話題

は案外盛り上がります。

ただし、顧客によっては商談前の無駄な雑談を好まないケースもあります。

相手の反応がイマイチだと感じた場合は、早々に切り上げて本題に入りましょう。

2. 顧客にとって有益な情報を提供する

雑談の後は、顧客にとって有益な情報を提供しましょう。

これは自社のお得情報を持っていくということではありません。

  • 「顧客の業界ではこんな傾向が見られる」
  • 「こんなニーズが高まっているらしい」

ということを、雑談混じりに伝えるのです。

さり気なく情報通なところをアピールすれば、「この営業マンはデキる」「業界情報に詳しい」好印象を持たれます。

その後の営業トークにも重みが出て、信頼関係を築きやすくなるでしょう。

ただし、どのような情報が有益かは、顧客の業界や市場での立ち位置によって異なります。

営業ヒアリングに向かう前に、しっかりと調査しておくことが大切です。

3. 顧客の現状・課題を聞き出す

顧客の現状・課題を聞き出すことは、営業ヒアリングの核ともいえる部分です。

とはいえひたすら質問に終始すると、相手からの信頼を得られません。

有益な情報を得たい場合は、相手の反応を見ながら質問したり同調したりすることが大切です。

ここでの聞き方や尋ねるべき項目については、後の項で詳述します。

4. 商材の説明・紹介

顧客の現状・課題を聞き出した後は、自社商材の説明や紹介をおこないます。

ただし、ここで押し売りになってしまうと成約は望めません。

以下のポイントを押さえて、顧客によりそった説明・紹介を心掛けましょう。

  • 自社商材を使うことでどのような利益があるのかを伝える
  • 「自分の言いたいこと」よりも「相手の聞きたいこと」を優先する
  • 導入事例や客観的な評価を伝える

商材の説明について、マニュアル化している営業マンも多いかもしれません。

しかし、オートマチックな説明に終始すると、商材の魅力が半減します。

商材の説明・紹介は顧客の反応を見ながらおこなわなければなりません。

5. 質疑応答

一通りの説明が終わったら、相手からの質問に答えます。

このとき曖昧だったり不正確だったりする返答をすると、営業トークの信頼度が低くなってしまいます。

顧客から質問があった場合は、

  • 「分かりやすく」
  • 「簡潔に」
  • 「具体的な数値・根拠を添えて」

返答できるようにしておくのがベターです。

営業におけるヒアリングの重要性

業績がV字回復している

営業ヒアリングで顧客と向き合って意見を交わすと、どのようなメリットがあるのでしょうか。

営業におけるヒアリングの重要性について紹介します。

1. 提案の精度が上がる

商談を成約に結びつけるには、顧客のニーズ・課題にマッチした提案が必要です。

これは、適切な営業ヒアリングなしには実現できません。

近年は、インターネットなどを利用して、簡単に顧客情報を収集できるようになりました。

しかし、本当に必要な情報はインターネットに上がらない上、顧客自身が自社のニーズや課題を把握していないケースも少なくありません。

顧客に寄り添った提案をおこなうためには、顧客自身さえ気づいていない本音・本心を引き出すことが必要です。

参考記事>>>【商談の事前準備】成果にスグつながる「事前準備19のチェックリスト」

2. 他社と差別化を図れる

現在「買い手市場」と言われる日本市場では、売り手間の競争が熾烈化しています。

似たような商品・サービスが増えており、商材で差別化を図るのは非常に難しい状態です。

このような状況の中売上を伸ばすためには、顧客に「この商品を選択するとメリットがある」と思わせなければなりません。

綿密な営業ヒアリングにより「うちはこれができます」「これは他社にないサービスです」と明言できるようにすることは、他社製品との差別化につながるのです。

3. 顧客と信頼関係を築きやすくなる

営業ヒアリングで真摯な対応をすれば、顧客から「信頼できる営業」「相談しやすい営業」という印象を持たれます。

何かあったときは真っ先に声が掛かるようになり、商談の輪が広がっていくでしょう。

ただし、顧客からの信頼を得るためには、顧客に寄り添い、課題解決に尽力する姿勢を見せることが大切です。

これができない場合は、信頼関係を築くどころか、信頼を損なうケースもあるでしょう。

営業ヒアリングで聞くべき項目

チェックリスト

営業としての提案力を高めるためには、「ポイントを押さえた質問」をすることが大切です。

営業ヒアリングで必ず聞いておきたい項目や質問のフレームワークを紹介します。

1. BANT情報

BANT情報とは主に「BtoB」の営業活動で活用される、営業質問のフレームワークです。

以下の単語の頭文字を取って「BANT」と呼ばれるようになりました。

  • Budget(予算):商品・サービスを利用する予算を確保できるのかどうか
  • Authority(決裁権):商談の決定権は誰にあるのか・商談相手の権限はどのくらいか
  • Needs(必要性):企業として商品・サービスを必要としているかどうか
  • Timeframe(導入時期):いつまでに導入したいか

上記の条件が欠けていると、スムーズな成約は難しくなるかもしれません。

2. 4W2H

顧客の購買意欲を測る上で有益なのが「4W2H」を意識した質問です。

  • What何が必要か・何を改善したいのか
  • Who決定権は誰にあるのか
  • Whenいつから始めたいか
  • Whereどこで使用するのか
  • Howどのように使用するのか
  • How muchいくらくらい予算を取れるのか

BANT情報よりも項目が多いですが、聞くべきポイントはほぼ同じと考えて構いません。

いずれの質問も重要ですが、矢継ぎ早に質問すると、顧客に嫌がられます。

詳細を質問するときは、あくまでも「会話中にさり気なく」を意識しましょう。

3. 3C分析を意識した質問

「3C分析」とは、主にマーケティング戦略で使われるフレームワーク。次の3つの「C」について分析します。

  • Customer(市場・顧客):顧客が狙う層やターゲットとなる市場
  • Company(自社):顧客企業の強み・アピールポイント
  • Competitor(競合):顧客企業の競合他社についての情報

3Cについて質問することで、顧客企業を取り巻く環境・現状が分かります。

顧客が抱える課題・要望を解決するため、どのような方向性で提案すればよいか見当を付けやすくなるでしょう。

営業ヒアリングをうまくおこなう4つのコツ

4つの風船


営業ヒアリングを成功させるためには、顧客と信頼関係を築くことが大切です。

どんなによい提案も、「営業の態度が気に入らない」などと言われれば、商談はそこでストップしてしまいます。

営業ヒアリングをうまくおこなう上で、注意したいポイントを見ていきましょう。

1. 事前準備を抜かりなくおこなう

営業ヒアリングでは、事前準備が成否を分けるポイントになると言われます。

自社の商材の特徴・アピールポイントはもちろん、それを導入することにより顧客にどのようなメリットがあるのか…、詳細にまとめて、顧客への提案力を高めましょう。

顧客に「現状、お困りのことはありますか?」と尋ねた際、「こんな答えが返ってくるだろうな」と予測できるくらい、顧客企業について知識を深めておくのが理想です。

参考記事>>>【商談の事前準備】成果にスグつながる「事前準備19のチェックリスト」

2. SPIN話法を意識する

SPIN話法は、顧客から課題や要望を引き出すための営業トーク手法です。

  • Situation Questions(状況質問):顧客の業務状況や遂行方法に関する質問「現状、○○に必要な時間はどのくらいですか?」
  • Problem Questions(問題質問):問題点の仮説を立てた上での質問「それだと、社内ソースの大部分を○○に消費していることになりませんか?」
  • Implication Questions(示唆質問):問題意識を持ってもらうための質問「もし○○にかかる時間を短縮できたら、どこにリソースを割きたいですか?」
  • Need-Payoff Questions(解決質問):課題解決への意識を確認する質問「弊社のシステムなら、○○の時間短縮に有益だと考えられますが、いかがでしょうか?」

顧客のニーズに合わせて質問していくことで、顧客自信が自社の課題や問題点に気づきます。

顧客の商材への興味・関心が高くなり、セールストークをしっかりと聞いてもらえるようになるでしょう。

3. 顧客目線で質問する

営業ヒアリング中は常に「顧客目線」を意識しましょう。

例えば、質問は「現状→過去→今後」の順番でおこないます。

「今後どうするつもりか」といった未来に関する質問は、企業にとって非常に答えにくい質問です。

「そんな面倒なことを聞くな」と顧客にシャッターを下ろされないよう、始めに答えやすい質問をするのが正解です。

4. ヒアリングシートを持参する

営業ヒアリングの質を安定化するためには、ヒアリングシートの活用が有効です。

BANT情報や4W2Hに基づく項目をピックアップして一覧にしておきましょう。

手元にシートがあれば、必要な情報を聞き漏らす心配がありません。

営業ヒアリングが効率化し、精度の高い提案をおこなえます。

営業ヒアリングが苦手な人の特徴

困ってる人

営業ヒアリングが適切におこなえるようになれば、提案力がアップして営業成績も上昇します。

とはいえ、「どうしても営業ヒアリングがうまくいかない」という営業マンもいるようです。

営業ヒアリングを苦手に感じがちなのは、どのような人なのでしょうか。

1. 基本的にネガティブ

表情が暗かったり言葉のチョイスがネガティブだったりする人は、営業トークのトーンも低くなりがちです。

顧客から「話しにくい」「早く話を切り上げよう」などと思われやすく、効果的な営業ヒアリングは難しいでしょう。

営業ヒアリングでは、対人スキルが高い人ほど有利です。

言葉遣いや態度が明るくポジティブな人ほど、顧客の口も軽くなります。

交わす言葉が多ければ、有益な情報を得やすくなるでしょう。

2. 分析が苦手

顧客からたくさんの情報を引き出しても、それを活用できなければ意味がありません。

状況を的確に分析できる人は、それにどう対応すべきかを考えるのも得意です。顧客のニーズや課題に即した提案ができ、成約につながります。

一方、分析が苦手な人は「顧客の現状はこうだから、○○の状況が考えられる」…といった分析ができません。

顧客のニーズや課題を把握できず、成約につながらないでしょう。

営業のためのヒアリング力を上げる方法

ステップアップしている人

営業のためのヒアリング力を上げるには、普段から訓練したり観察力をアップしたりすることが大切です。

営業ヒアリングでの成約率をアップするため、取り組みたい事柄を紹介します。

1. ロールプレイングをおこなう

ロールプレイングとは、疑似体験を通して学習することです。

営業ヒアリング力を上げたいなら、商談と同じ状況を作って練習してみるとよいでしょう。

この場合、商談相手役は先輩・上司に依頼するのがおすすめです。

知識・経験豊富な人からフィードバックをもらえば、本番に必要な対応力が身に付きます。

2. 営業成績のよい人のまねをする

営業成績のよい人は、営業ヒアリングの後よい提案ができているということです。ぜひ、商談に同行させてもらい、実践の様子を見せてもらいましょう。

具体的な例があれば「ここが違う」「こうすべきだった」というのが分かりやすくなります。

ただし、営業トーク手法やアプローチ方法はさまざまあり、その人の手法が必ずしも自分にマッチするとは限りません。

できるだけたくさんの人の現場に同行させてもらい、その上で自身にあった営業ヒアリング手法を見つけましょう。

質の高い営業ヒアリングをおこなって提案力に磨きをかけよう

営業ヒアリングは、その後の提案の質を左右する非常に重要な工程です。

事前準備をしっかりおこない、顧客のニーズや課題を聞き取りましょう。

営業ヒアリングの手法はさまざまありますが、大切なのは「顧客主体で話を進めること」です。

自社の営業トークに終始したり、空気を読まない質問をしたりするのは避けましょう。

質の高い営業ヒアリングがおこなえるようになれば、提案力も高まります。

成約の確度が上がり、営業成績も高いところで安定するでしょう。

今回は以上です。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる