初めて営業になったけど、何から始めればいいかわかならい…。
これまで独学で営業をしてきたが、そもそもの営業の基本を知りたい。
営業でスキルアップをしたい。コツや取り組むべき知識を増やしたい。
この記事では、あなたのこんなお悩みを解決します。
本記事のサマリ(概要)
- (そもそも)営業マンに求められるスキルがわかる
- 新人営業マンが押さえるべき5つの基本がわかる
- 新人営業マンがスキルアップのために取り組むべき4つのこと
新たに営業部門に配属された新人営業マンの中には、行動に対して結果が伴わないことに不安を感じる方も多くいることでしょう。
営業職というと得意先との商談が主な業務だと思われがちですが、実際には様々な業務を同時進行することになり、新人がすぐに結果を出せるというものではありません。
新人営業マンがスキルアップしていくためには、日々業務の課題を洗い出し、改善する意識を持つことが重要です。
この記事では新人営業マンが押さえるべき基本的な心構えや、営業スキル向上のために取り組むべきことを解説します。
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネージャー表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社経営
- 中小・ベンチャー企業の営業支援・成果出しの実績、多数
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参考記事>>>【総まとめ】営業の成功率を上げる5つのコツを分かりやすく解説
(そもそも…)営業マンに求められるスキル
好成績を上げる営業マンになるためには以下のスキルが求められます。
- 顧客の課題を聞き出すヒアリング能力
- 課題解決の道筋を示す提案力
- 契約に結び付けるクロージング力
入社間もない新人営業マンであっても将来的にこれらのスキルが身に付くよう、普段の仕事の中でも意識しておきましょう。
1. 顧客の課題を聞き出すヒアリング能力
「できる営業」になるためには顧客の課題を正確に聞き出すためのヒアリング能力を磨くことが大切です。
いくら熱心に自社製品・サービスの紹介をしても、それが相手のニーズに沿ったものでなければ契約に結び付きません。
最終的に契約に結び付けるためには、顧客が抱えている課題を聞き取り、正確に理解するスキルが求められるのです。
前提として、営業は顧客の課題解決をサポートすることが仕事であるということを理解しておきましょう。
仕事の目的は自社の製品やサービスを購入してもらうことですが、それは結果でしかありません。
大事なことは顧客の悩みに寄り添い、業務改善の手助けをすることです。
顧客のニーズに沿った製品・サービスを提案するためにも、相手が何に困っているのか、円滑な業務遂行のためには何が必要なのかを正確に理解する必要があります。
相手が話しやすい状況を作り直接ヒアリングすることはもちろん、相手の業務の仕組みを理解し共に課題を探す姿勢も求められます。
参考記事>>>営業ヒアリングの基本的な流れや重要性・4つのコツを解説
2. 課題解決の道筋を示す提案力
顧客が抱える課題に対して、その解決策を具体的な道筋を交えながら示す提案力も大切です。
いくら優れた製品・サービスであっても、それが実際の課題解決のイメージに結びつかなければ相手の興味を引くことはできません。
ビジネスとして商品を購入する場合、相手が関心を持つのは製品やサービスそのものではなく、それを利用した結果どのようなベネフィット(利益)が得られるかということです。
商品そのものにはあまり興味を持たれないため、商品の強みだけを説明しても契約には結び付きません。
顧客が営業に求めることは、業務効率を改善するためのソリューションの提案です。
営業の仕事ではその製品・サービスを利用することによって、どのように課題が解決されるかの具体例を示すことが求められます。
自社製品の強みに課題解決の具体例を交え、物語性を持たせて説明することが大切です。
3. 契約に結び付けるクロージング力
営業マンには、自身の提案を契約に結び付けるクロージング力も求められます。クロージングとは商談の契約を結ぶこと、または相手の購買意欲を促進し契約合意に至るまでのプロセスのことです。これまで行ってきた提案を実際の成果に繋げるためのアクションを指します。
営業の目的は、自社の製品・サービスを相手に購入してもらうことです。相手のニーズをヒアリングし丁寧に提案を行ったとしても、最終的に商品の購入に至らなければ会社の売り上げになることはありません。
契約締結に至るには、相手の購買意欲を引き上げると同時に、購入に対する心理的ハードルを下げ、意思決定を促すことも大切です。これを怠ると、提案自体を忘れられてしまう、もしくは他社に先を越されてしまうということも考えられます。クロージングのアクションを起こし、確実な成果に繋げることも営業マンにとって大事なスキルです。
参考記事>>>【完全版】営業クロージングの「重要性」や「7つのコツ」を解説
新人営業マンが押さえるべき5つの基本
新人営業マンは以下5つの基本的な心構えを押さえておきましょう。
- 自社の製品・サービスに関する知識を深める
- 可視化できる目標を設定する
- 行動(レスポンス)の速度を速める
- 商品ではなく「自分」を売り込む
- プロの意識を持つ
初めて営業職を経験するという人にとって、顧客のニーズを聞き出し最適なソリューションを提案することは簡単ではありません。
初めから大きな目標を目指すのではなく、基本的な心構えを踏まえてひとつずつ経験を積んでいきましょう。
1. 自社の製品・サービスについて知識を深める
新人営業マンが初めに取り組むべきことは、自社の製品やサービスについての知識を深めることです。
商品知識を身に付けることにより、自信を持って顧客への提案を行えるようになります。
商品に関する資料やパンフレットを隅々まで読み込み、顧客からの質問にもすぐに対応できるように準備を整えておきましょう。
顧客に対して最適なソリューションを提案するためには、商品に対する正しい知識が不可欠です。
質問に対して「分かりません」「確認して連絡します」が多すぎると、商談が長引くばかりか相手の信用を得ることもできません。
一方、その場ですぐに回答できれば手早く商談をまとめることができ、契約に結び付きやすくなります。
また、製品に関する知識を深めればその製品に愛着が湧くようになり、「もっと売りたい」という思いも生まれます。
可能であれば実際に自分で製品を利用・体験し、実体験をもとに強みを伝えられると、より質の高い提案が行えるようになります。
工場に足を運び、製造の過程やこだわりなどを知ることも大切です。
2. 可視化できる目標を設定する
営業マンとして成長するためには、自分の中で目標を設定しそれをクリアするために行動すること心掛けましょう。
営業職は常に目に見える数字で結果を出すことが求められます。
日頃からPDCAサイクルを意識し、反省と改善を繰り返すことが重要です。
新人のうちは大きな数字を目標にするのではなく、必要な行動を細分化し小さな目標を設定するようにしましょう。
目標は達成具合を測定できるよう、数値化・可視化できるものを選ぶこともポイントです。
もちろん簡単に達成できてしまうものでは意味がありません。
例えば月間の売上予算達成を目指す場合でも、具体的な行動目標を設定するためには細分化の考えが役立ちます。
予算達成のためには何件の契約が必要なのか、1件の契約のためには何件のアポが必要なのか、1件のアポを取るためには何件の電話が必要なのか、と細かく見ていくことで、1日当たりに必要な電話の件数を目標として設定することが可能です。
目標が達成できなかった場合は「なぜ目標に届かなかったのか」「どうすれば目標を達成できるのか」を考えることを怠ってはなりません。
目標未達の原因を洗い出し、行動を変える工夫を考えることが大切です。
自分で解決できない場合は上司や先輩営業に相談してみるのもよいでしょう。
3. 行動(レスポンス)の速度を速める
新人営業マンは、何事に対しても素早く行動することを心掛けましょう。
営業という仕事は、質より量が良い結果を生むことがあります。
特に新人の場合は経験を積むことが大切です。
その場で対応できるものはすぐ行動に移し、1つでも多くの商談に対応できるようにしましょう。
行動を早めるとは「タスクを溜めない」ということです。
営業はその仕事内容は得意先への訪問から電話・メール対応、資料作成、情報管理など多岐に渡ります。
さらに1人で複数の顧客を担当するため、一度タスクが溜まり始めると立て続けにやることが増えてしまい、キャパオーバーに陥ってしまいます。
特に顧客からの連絡は最優先事項です。
要望に対して速やかにかつ適切な対応をすることで相手に好印象を与え、信頼の獲得に繋げることができます。
相手の事情によっては、どうしても当日中に返答が欲しいという場合もあるでしょう。
緊急の問い合わせにも迅速に対応できるよう、日頃から素早い業務遂行を意識し、タスクを溜めない工夫が必要です。
4. 商品ではなく「自分」を売り込む
新人営業マンは顧客に対して「自分」を売り込むことも意識しましょう。
顧客との長い付き合いを築くためのコツは、自分のファンになってもらうことです。
自分のファンを作れるかどうかが、営業マンとして成功するか否かの分かれ道になると言っても過言ではありません。
顧客の信頼を得てファンになってもらうためには、ひとつひとつの要望に対して丁寧に対応することが一番の近道です。
相手の悩みを深く理解し、先回りして情報を提供するといった行動も好感を与えます。
また、アイスブレイクの時間を利用し、雑談を通じて仕事以外の側面からお互いの理解を深めるのもよいでしょう。
営業マンは、顧客にとって業務上のパートナーです。
よく「営業は商品を売る仕事ではない」と言われます。では何を売るのかというと「課題解決のためのソリューション」や業務上のパートナーとしての「自分」です。
これらを売り込むことにより、結果として自身の営業成績に結び付いていきます。
参考記事>>>営業はラポール形成が必須!信頼を築くための6つの基本テク
5. プロの意識を持つ
顧客に接するときは、常に自分がプロであるという意識を持ちましょう。
ビジネスの現場では、新人だからという甘えは許されません。
新人でもベテランでも、顧客から見れば一人の営業です。
プロの自覚と責任を持ち、顧客に接するようにしましょう。
もちろん新人である以上、スキルや知識が不足していることは仕方がありません。
結果として顧客に迷惑を掛けたり、怒られたりすることもあるでしょう。
しかし、新人だからできないと諦めるのではなく、自身のスキルや知識の中でできることはないか、課題解決のために足りないことは何かを常に考えることが大切です。
常に真摯に業務に取り組んでいれば、その頑張りを認めてくれる顧客も現われるでしょう。
新人営業マンがスキルアップのために取り組むべきこと
新人営業マンがスキルアップするためには、以下の取り組みを実践しましょう。
- ロープレを重ねて課題を洗い出す
- 成績上位の営業マンに同行する
- オンライン商談の映像を見返す
- 多くの商談をこなす
営業マンとして成長するためにはとにかく場数を踏むことが大切です。
ロープレや同行で基本を押さえつつ、多くの商談を経験していきましょう。
1. ロープレを重ねて課題を洗い出す
新人営業マンのスキルアップに欠かせないものが、実戦形式のロープレです。
研修や本で営業の基礎を勉強していたとしても、実際の商談で実践することは簡単ではありません。
上司や先輩社員に顧客役を演じてもらうか、もしくは同期の新人同士で役割を決めてロープレを行うとよいでしょう。
ロープレを行う際は、予め状況を設定した上で行うことが大切です。
得意先への訪問と言っても、それが初回訪問なのか定期的な訪問なのかで挨拶の仕方も変わります。
また、特に新人が苦手とするのがクレーム対応やクロージングです。
先輩社員にも協力を仰ぎつつ、繰り返し練習を行いましょう。
一通りの流れが終了した後は、内容を振り返って改善点を洗い出すことが重要です。
上司や先輩社員が参加しているのであればフィードバックをもらい、次回の改善に役立てましょう。
新人同士で練習をする場合でも各々が意見を言い合い、改善の方法を自分たちで考えることが大事です。
2. 成績上位の営業マンに同行する
営業成績上位の社員の商談に同行し、どのような流れで商談を展開しているのかを見ることも大切です。
ある程度経験を積んだうえで先輩に同行することで、新たな気付きを得られることがあります。
すぐに真似できるところは真似し、先輩社員のテクニックを盗むことも立派なスキルアップです。
商談同行を行う際は、先輩社員が何を考えながら提案を行っているのか、その背景を理解するように努めましょう。
顧客の事業内容と実際に行われた提案を照らし合わせ、その提案に至るプロセスを理解することで自身の営業スタイルに役立てることができます。
商談の内容はメモを残し、帰社後に議事録を作成するなどして内容を整理するとよいでしょう。
3. オンライン商談の映像を見返す
Web会議システムの録画機能を利用し、オンライン商談の映像を見返すこともスキルアップに役立てることができます。
近年ではオンライン商談を活用する動きが広まっており、従来のように商談同行による研修が行えないという企業も多いでしょう。
そこで活用したいのがWeb会議システムの録画機能です。
録画機能で商談の内容を映像データとして残してもらうことで、いつでも先輩営業の商談を見返すことができます。
また、自身の商談の様子を録画し、それを上司や先輩社員にチェックしてもらうという手法も可能です。
フィードバックをもらい、課題の洗い出しに役立てましょう。
4. 多くの商談をこなす
営業スキルを磨くためには、何よりも経験がものを言います。
1つでも多くの商談をこなし、様々な状況を経験することが営業マンとして成長する上で最も重要なことです。
先輩営業マンも多くの経験をしてきたからこそ今のスキルを身に付けています。
その中で少しでも早くスキルを磨きたいのであれば、1日ごとの目標を明確化し、日々反省と改善のための工夫を行うことが欠かせません。
PDCAサイクルを意識して行動することが成長への近道です。
行き詰まってしまったときは上司や先輩社員に相談し、早期に課題解決を図るようにしましょう。
課題の洗い出しと改善を繰り返し営業スキルのアップを目指そう
今回は新人営業マンが押さえるべき基本的な心構えと、スキルアップのために取り組むべきことについて解説しました。
営業というとよくある仕事の1つに捉えられがちですが、決して簡単な仕事ではありません。
営業マンとして成長していくためにも、日々課題の洗い出しと改善を繰り返すことを意識して仕事に取り組みましょう。
今回は以上です。