「ファーストコンタクトが大事だ!」とは理解してるけど、具体的なやり方がわからない…
お客様への最初のアプローチ、メールにすべきか電話にすべきかわからない…
こんなことを思っているあなたは、この記事を読むと下記のことが分かります。
本記事のサマリ(概要)
- 「電話」「メール」でファーストコンタクトするメリット・デメリットについて理解できる
- 状況別のファーストコンタクトの手段と使い分け方を理解できる
- ファーストコンタクトの成功ポイントがわかる
- ファーストコンタクトの注意点がわかる
営業におけるファーストコンタクトは、お客様との関係性を築いていくきっかけとして重要なものです。そして飛び込み営業も少なくなってきた昨今、多くの企業ではファーストコンタクトの手段としてメール、もしくは電話が使われます。
しかし「メールだけでは細かい説明ができない」「いきなり電話をかけて失礼ではないか」など、ファーストコンタクトの手段について悩む声は多いです。
そこで今回は、ファーストコンタクトに電話やメールを用いた際のそれぞれのメリット・デメリットや、状況別に最適な手段を説明します。
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネジメント表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社を経営中
- 中小・ベンチャー企業の営業支援と成果出しの実績も多数
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そんな私が書いたこの記事を読むことで、営業活動のファーストコンタクトがうまくなり、営業成果につながりやすくなりますよ。
参考記事>>>【総まとめ】営業の成功率を上げる5つのコツを分かりやすく解説
営業のファーストコンタクトは状況によって使い分ける
感情を伝えたいときや相手の反応が見たいときは、電話での連絡が適しています。
一方で、詳細な内容を伝えたいときや記録を残したいときはメールが適しています。
このように伝えたい内容や状況によって手段を変えることで、効果的に営業活動をすることができます。
最適な手段を用いることで先方の印象にも残りやすくなるため、その後の関係性構築に大いに役立つでしょう。
電話でのファーストコンタクトのメリット・デメリット
電話によるファーストコンタクトのメリット・デメリットを以下に解説します。
メリット1. 感情を伝えることができる
電話のメリットは感情を伝えやすいことです。
電話は営業相手に声を介して営業することが可能です。文面のみのメールに比べて感情やニュアンスが伝えやすいので聞いてもらいやすくなります。
また、営業は第一印象が重要です。メールに比べて感情が込めやすいため、良い第一印象を与えることにも期待できるでしょう。
メリット2. すぐに返事がもらえる
電話でのファーストコンタクトはすぐに返事をもらうことができます。
電話でやりとりができるので、その場で返事をもらうことが可能です。
また、お客様が疑問に思う部分について、すぐに説明することができるのでやりとりがスピーディーに行えます。
一方で、メールの場合はすぐに返事がもらいにくいです。
メールの場合は返信を後回しにできるので返事までに時間がかかることがあります。
また、お客様がメールを忘れて返信忘れといったケースも考えられます。
そのため、すぐに返信がほしい場合は電話でファーストコンタクトをとるのがおすすめです。
メリット3. 相手の反応がわかる
電話でのファーストコンタクトは相手の反応を知ることができます。
電話で説明する際に相手の反応が知れるのでお客様の関心があるか判断することが可能です。
また、見込み客かどうかの判断材料にもできます。
見込みのあるお客様なら今後の営業活動に繋げることにも期待できます。
デメリット1. 相手の時間を拘束してしまう
電話は相手の時間を拘束することになります。
なぜなら電話を受ける相手は別の作業を行っている最中に電話を受けることになるからです。
たとえば、作業中に営業の電話がかかってくる場合があります。
この際に一旦作業を止めて話を聞くことになりますが、相手の話が長くまとまっていないと長時間作業を止めることになります。
すると作業時間が減ってしまうので、できるはずの仕事が終わらずに売り上げに影響が出てしまうのです。
また、急な電話は自分のペースを乱すことになります。
ペースが乱れることで仕事の集中が難しくなって効率が悪くなることも考えられます。
ですから、電話での営業は相手の時間を拘束してしまうだけでなく、営業マンにとっても仕事の効率が悪くなるといった不利益が発生してしまうのです。
デメリット2. 言った言わない問題に発展しやすい
電話での営業は言った言わない問題に発展しやすいです。
電話での営業はメールと違ってやりとりが残らないので、後々言った言わない問題に発展してしまうケースがあります。
たとえば、営業の電話にて相手との口約束で契約に繋がる場合があります。
しかし、電話だけで済ませてしまった場合に電話で伝えたはずなのに言われていないと後々トラブルに発展するケースがあるのです。
契約等の重要な内容については、電話で口約束するのではなくメールで証拠が残る形で行うのがよいでしょう。
デメリット3. 断られたときの心の痛みが大きい
電話での営業は断られたときの心の痛みが大きいです。
電話はこちらの感情を伝えやすい反面、相手の感情も伝わりやすいです。
断られる際に相手の感情が伝わってしまうのでメールで断られるよりも心の痛みが大きくなってしまいます。
また、電話の場合に相手の機嫌によって荒く断られるケースもあります。
そのため、電話での営業は心労がよりかかってしまうでしょう。
メールでのファーストコンタクトのメリット・デメリット
メールによるファーストコンタクトのメリット・デメリットを以下に解説します。
メリット1. 相手の時間を拘束してしまう心配がない
メールでの連絡は相手の時間を拘束してしまう心配がありません。
電話の営業は電話で説明するので相手を拘束してしまいますが、メールの場合は文面を読んでもらうだけなので相手の時間を拘束せずに連絡することが可能です。
また、メールでの連絡は好きなタイミングで送ることができます。
相手が会議中や打ち合わせ中などの電話できない時間帯でも連絡を入れることができるので、相手のタイミングに合わせる必要がありません。
メリット2. 詳細な内容を伝えることが可能
メールによる営業は詳細な内容を伝えることが可能です。
メールは一度に多くの情報を説明できるので、詳細な内容まで伝えることができます。
文面に契約の内容や企画プランまで詳細な内容を記載することも可能です。
一方で、電話での営業は詳細な内容を伝えるのに適していません。
口頭で説明するのに限界がありますし、聞き手も理解するのに限界があります。情報が多すぎると覚えられなくなって細かい情報を正しく理解できなくなります。
そのため、正しく理解してもらうためにも伝えたい情報が多い場合はメールによる営業がおすすめです。
メリット3. 記録として残る
メールは記録として残すことが可能です。営業のやりとりを記録することができるのでトラブルを防ぐことができます。
たとえば、言った言わない問題に発展したとしても記録を辿ることができるので、大きな問題にならずに済ませることができます。
メリット4. 断られたときの心の痛みが小さい
メールでの営業は断られたときの心の痛みが小さいです。
メールで断られる場合は、電話営業のように直接言われるわけでなく、文面として断りのメールが送られてきます。
直接言われるわけではないので心の痛みを多少和らげることができるでしょう。
また、断れる際は文面の返信だけでなく無視される場合もあります。
無視される場合はこちらも把握できないこともあるので断られたことを気づかずに済む場合もあります。
デメリット1. 返事までの時間がかかる
メールの営業のデメリットは返事まで時間がかかることです。
相手は自分のタイミングで返事ができるので返事を受けるまでに時間がかかることがあります。
また、メールでの営業は、相手から質問があった際にわざわざメールのやりとりが必要となります。
こちらからの連絡と相手からの連絡の往復になってしまうので余計に時間が掛かってしまうでしょう。
スピーディーなやりとりが必要な場合は向いていません。
デメリット2. 感情が伝わりにくい
メールは感情が伝わりにくいです。文章で淡々と説明することになるので熱意を伝えるのが難しくなります。
ビジネスはどれほどの熱意があるのかはとても重要です。
しかし、電話営業よりも熱意が伝わりにくくなるので損することになります。
また、電話の場合は多少の言い間違えがあっても一生懸命さは伝わりますが、文面の間違えは深刻です。
誤字脱字や言い回しに間違いがあると信用してもらえなくなります。
メールの内容や誤字脱字などで失敗することもあるため、メール文の見直しが必要です。
デメリット3. 読まれないこともある
メールでの営業は読まれないこともあります。
たとえば、一日に多くのメール営業を受けている方が、全部の営業メールを確認しているとは考えにくいでしょう。
また、メールの件名だけ確認して開封しないケースも考えられます。
せっかく丁寧な文章を作成したとしても読まれないことがありますので、労力と時間の無駄になる可能性があります。
状況別のファーストコンタクト手段の使い分け方
続いて、状況別に最適なファーストコンタクト手段を紹介します。
以下に紹介した内容を押さえることで、最適なファーストコンタクトをとることができます。
メールが適している状況1. 詳細な内容を伝えたいとき
詳細な内容を伝えたいときはメールが適しています。
たとえば、データの数字を説明するときなどは、電話で説明されてもメモしない限りすぐに忘れてしまいます。
ですが、メールであれば文面で説明することができるため、正確に説明することが可能です。
他にもメールに資料を添付することができるので、詳細な内容を伝えたい場合はメールでの営業が適しています。
メールが適している状況2. 電話が繋がらないとき
電話が繋がらない場合はメールでのファーストコンタクトが適しています。
なぜならメールは相手が忙しくても落ち着いたタイミングに見てもらえることが期待できるからです。
相手が電話に出るのが困難なほど忙しい場合でも、メールなら後々確認することができます。
電話が繋がらない場合でも必ず連絡を入れることができるのです。
また、重要な内容を説明したい場合はメールの本文に「よろしければご都合のよい時間に電話で説明させて頂けませんか」と一文入れておくことでその後の電話でのコンタクトにも期待できます。
メールは相手の都合に合わせることができるのでメールを受け取った相手は安心して返信することが可能です。
電話が適している状況1. 感情を伝えたいとき
ファーストコンタクトで感情を伝えたい場合は電話の営業が適しています。
たとえば、自社の製品を営業する場合に文章で伝えるよりも直接声で説明した方が良さは伝わりやすいです。
声の抑揚や口調など感情込めて話すことで製品のイメージが浮かびやすくなります。
また、感情を伝えることで製品への思いを感じさせることができます。
ビジネスは自社の製品に対してどれほどの愛情があるのかも見られます。
製品への愛情が深いほど相手に興味を持ってもらいやすいのでファーストコンタクトを成功させることにも効果的です。
電話が適している状況2. 相手の反応を知りたいとき
相手の反応を知りたいときも電話の営業が適しています。
電話はメールと違って相手の反応を確認しながら進めることが可能です。
たとえば、電話で説明している最中に相手の反応を確認しながら進めることができるので、相手の理解の確認やニーズを都度把握することができます。
また、相手の反応によって説明の仕方の変更や内容の調整を行うことができるので、お互い満足度の高いやりとりができます。
ですから相手の反応を確認しながら営業を進めたい場合は電話での営業がよいです。
電話でのファーストコンタクトの成功ポイント
ここからは電話でのファーストコンタクトの成功ポイントを紹介します。
ポイントを押さえることで成功率を上げることができます。
話の内容をシンプルにする
電話でのファーストコンタクトは、話の内容をシンプルにまとめておくのが成功ポイントです。
ビジネスはファーストコンタクトの印象が重要です。
話の内容をシンプルにまとめておくことで、相手から「説明が上手」や「仕事ができそう」と好印象を与えることができます。
電話でのファーストコンタクトでは、話したいポイントを絞って端的にまとめてから営業するのがよいでしょう。
トークスクリプトを準備しておく
トークスクリプトを準備しておくのも成功ポイントの1つです。
トークスクリプトとは営業トークの台本のことで、これを準備しておくことで、話の内容や流れを事前に用意しておくことができます。
たとえば、挨拶、自己紹介、自社のアピール、質問への対応などをまとめておけば、スムーズに必要な説明だけができるようになります。
また、自信をもって営業トークができるので相手から信頼されやすくなり、電話でのファーストコンタクトを成功する可能性を高めてくれるでしょう。
メールでのファーストコンタクトの成功ポイント
メールでのファーストコンタクトの成功ポイントは2つあります。
2つのポイントを押さえておくことで返信に期待が持てます。
参考記事>>>【対策例あり】営業で「お客様から返事が来ない…」理由と対策
参考記事>>>【テンプレ有】営業メールの返信率を向上させる4つのポイントを解説
開封したくなるような件名にする
メールでのファーストコンタクトの成功ポイントは、件名を工夫することです。
相手を惹きつけるような件名にすることでメールの内容を見てもらいやすくなります。
たとえば、相手にとって有益なメールだとわかる件名にした場合に、メールを開封してくれる可能性が高まります。
他にも期間限定など緊急性の高い件名にすることで相手に意識させることが可能です。
このように件名を工夫することでメールを見てもらえないといった問題を解決することができます。
参考記事>>>【例文あり】営業メールはタイトル命!開封率を上げる件名6つのポイント
メールの文章は結論から始める
メールの文章は結論から始めるのがおすすめです。
結論から始めることでシンプルな文章だけでなく簡潔にまとまった文章を作成することができます。
たとえば、メールの頭から目的を記載することで結論を伝えることができます。結論から始まる文章はわざわざ全文読まなくても理解することができるので相手の時間を奪うことなく営業することが可能です。
参考記事>>>【テンプレ有】営業メールでアポを取るために押さえるべき6つの基本
営業のファーストコンタクトでの注意すべきこと
最後は営業のファーストコンタクトでの注意すべきことを紹介します。
相手に失礼がないように以下の内容に気をつける必要があります。
言葉遣いに気をつける
営業でのファーストコンタクトで注意すべきポイントは言葉遣いです。
誤った言葉遣いを使ってしまうと、「そんなことも知らないのか」と思われて信頼構築が難しくなることもあります。
一方で、正しい言葉遣いをすれば、ビジネスの基本やマナーをわきまえている人間であるとアピールすることが可能です。
信頼度をアップさせることができるので、ファーストコンタクトを取る際は言葉遣いに注意する必要があります。
いきなり契約まで目指さない
ファーストコンタクトでは、いきなり契約まで目指さないほうがよいでしょう。
いきなり契約まで目指してしまうとガツガツした営業となってしまうので、相手の話を聞くタイミングを逃してしまいます。
そうならないためにも、ファーストコンタクトの段階では信頼関係の構築を目指すのがよいでしょう。
参考記事>>>営業はラポール形成が必須!信頼を築くための6つの基本テク
ファーストコンタクトの方法を使い分けて営業活動を成功させよう
ファーストコンタクトの方法を使い分けることで営業活動を成功させる可能性を高めてくれます。
電話やメールはそれぞれメリット・デメリットがあります。間違った使い方をしてしまうと相手に迷惑をかけてしまうので注意が必要です。
また、営業マンにとっても仕事の効率が悪くなってしまいます。
今回紹介したポイントを参考に電話やメールを有効活用して、ファーストコンタクトを成功させましょう。