これから初めて営業でメールを活用する。わからないことばかりで不安がいっぱいだ…
周りの人から「もっとメールを活用した方がいいよ」と言われたが、どうやればいいのか…
営業活動でメールは活用しているが、もっと効率的な活用方法がある気がしている…
こんなことを思っているあなたは、この記事を読むと下記のことが分かります。
本記事のサマリ(概要)
- 営業メールの利用シーンがわかる
- 営業メールで好印象を与えるポイントがわかる
- 営業メールで使ってはいけないNGな表現がわかる
- 営業メールを送るタイミングやマナーがわかる
ビジネス活動において、
- 新規の顧客開拓
- 既存顧客への提案
- お問い合わせへのお礼
- メールマガジン配信
など、メールを使って営業をするシーンが非常に多いものです。
好印象を与えられて、かつしっかりと反響が得られる営業メールを作成するためには、正しいメールの書き方を押さえておくことが重要です。
この記事では、営業メールの基本の書き方や好印象を与えるポイントについて徹底解説します。
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネジメント表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社を経営中
- 中小・ベンチャー企業の営業支援と成果出しの実績も多数
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そんな私が書いたこの記事を読むことで、営業メールが上手に使いこなせるようになり、営業成果につながりやすくなりますよ。
営業メールの基本的な書き方
さっそく、営業メールの基本的な書き方を見ていきましょう。営業メールで必ず押さえておきたいのは、以下の5つのポイントです。
- 件名には要件を明確に書く
- 宛名と挨拶、自己紹介から始める
- 用件は短く簡潔にまとめる
- 締めの挨拶文を文末に記載する
- 末尾に署名・シグネチャーを載せる
上記のポイントを押さえておけば、ビジネスにおけるあらゆるシーンのメールに対応できます。
「基本のき」となる知識なので、必ず身につけておきましょう。
件名には要件を明確に書く
日々多くのメールを受信するビジネスパーソンにとって、メールの件名は大きな意味を持っています。
多くのビジネスパーソンはメールの件名だけを見て、重要性や内容を推測し、優先順位の高いものからチェックしていきます。
つまり、しっかりと内容が伝わる件名を設定できなければ、メールを見落とされてしまう可能性があるのです。
以上をふまえ、件名の一例を見てみましょう。
【タイトル例】
● ◯月◯日訪問のお時間につきまして【◯◯株式会社/氏名】 ● 【◯◯株式会社】「△△」に対するお問い合わせについての回答 |
重要なのは、「誰から何の用で連絡が来たのか」を瞬時に判断できる件名にすることです。
また、メールの件名はあとから検索をするときに役立ってくれるため、検索に引っかかりやすい文面にすることが大切です。
メールの件名について、詳しくはこちらをご覧ください。
宛名と挨拶、自己紹介から始める
本文を作成するときは、必ず宛名を書きましょう。
宛名がわからないと間違いメールだと思われてしまう恐れがあるためです。
この際、相手が役職者である場合は役職名も記載してください。
どれほど親しい間柄であっても、メールの際は必ず名前の後に「様」をつけます。
続けて、挨拶と自己紹介を書いてください。挨拶文は相手との間柄に合わせて、「ご無沙汰しております」「初めてご連絡差し上げます」「いつもお世話になっております」などを使い分けましょう。
社外の人にメールを送るときの宛名と挨拶の例文は、以下のとおりです。
【例文】
株式会社△△ 営業部課長 △△△△様 いつもお世話になっております。株式会社◯◯の(氏名)でございます。 |
なお、社内メールの場合は会社名や部署名などの記載は不要です。
「△△さん」「△△課長」というように書き出し、挨拶と自分の役職や氏名を名乗ってから本文を書いていきましょう。
社内の人にメールを送るときの宛名と挨拶は、以下のようにシンプルな内容で問題ありません。
【例文】
△△課長 お疲れさまです。営業部の◯◯です。 |
用件は短く簡潔にまとめる
ここまで書けたら、メインとなる要件を記載していきましょう。
ビジネスメールを作成するときは、とにかく簡潔でわかりやすい文章に仕上げることが大切です。メールを読む相手の時間を奪ってしまうため、ダラダラと長い文面を作成することは絶対に避けましょう。
結論から書き出し、その後に補足事項を記載できると非常にわかりやすいメールになります。用件の例文は、こちらを参考にしてみてください。
【例文】
先日お伝えいたしました新規プロジェクトの初回打ち合わせにつきまして、 下記のように日時を調整いたしましたのでご連絡差し上げます。 ・日程:◯月◯日 ・時間:10:00~14:00 ・場所:◯◯◯◯ なお、当日は私◯◯と課長の△△が同席いたします。 事前資料を添付いたしましたので、ご査収くださいませ。 |
読む人の立場に立って見やすいメールにすることも、ビジネスマナーのひとつです。ダラダラと長い文章を書くのではなく、改行や箇条書きなどを活用して読みやすくすることが大切です。
締めの挨拶文を文末に記載する
要件を書いたら、最後に挨拶文を書いて締めましょう。メールの内容に合わせて内容を変えられると好印象です。
【例文】
● 何卒よろしくお願いいたします。 ● 何卒ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。 ● ご確認のほど、よろしくお願いいたします。 |
迷ったときは、「何卒よろしくお願いいたします」と記載しておけば問題ありません。
末尾に署名・シグネチャーを載せる
末尾には、署名やシグネチャーを載せておきましょう。
署名やシグネチャーとは、メールに記載する送信者の情報を指します。営業メールでは、メールの末尾に送信元の氏名や所属企業、住所や連絡先などを記載することがマナーだとされています。
署名やシグネチャーに記載する内容や形式は企業によってさまざまですが、以下のような形式で書かれることが多いです。
【例文】
======================= 株式会社◯◯ 営業部 東京都新宿区東新宿◯丁目◯番地◯号◯◯ビル3階 TEL:03-0000-0000 FAX:03-0000-0000 携帯:080-000-0000 MAIL:mail@xxx.com ======================= |
なお、メールソフトやメールアプリには、こういった署名やシグネチャーを自動で挿入する機能が搭載されています。
毎回打ち込むのは大変なので、はじめに設定を済ませておくことをおすすめします。
営業メールの利用シーン
上記のポイントを押さえておけば、基本的にどのようなシーンの営業メールにも対応できます。ただし、メールの目的や送信先によって、内容をよりふさわしいものに調整することが重要です。
ここでは、営業メールの利用シーンとそれぞれの例文について解説します。そのまま活用できるテンプレートも紹介しているので、メール作成の際は参考にしてください。
新規顧客へのサービス提案・アポイント
これまで接点を持っていなかった新規顧客へサービス提供・アポイントのメールを送る機会は、営業マンであれば多々あるでしょう。
初めてメールするときは、「どのようなサービスを提供できるのか」「どうしてメールを送信したのか」を明確に伝えることが大切です。
また、突然メールを送ると多くの場合で警戒されてしまうため、信頼を得るために取引先企業名を明記することが有効です。
アポイントの具体的な日程を記載しておくと、先方にリアクションしてもらいやすくなります。
以上をふまえて、新規顧客へのサービス提案・アポイントのメール例文を紹介します。
【例文】
件名:【株式会社◯◯】◯◯サービスのご提案 本文: △△株式会社 課長 △△△△様 突然のご連絡失礼いたします。 株式会社◯◯の◯◯と申します。 この度は、貴社のWebサイトを拝見し、 弊社が提供する◯◯サービスをご提案させていただきたく、 ご連絡をさせていただきました。 弊社では、◯◯事業者様向けの◯◯サービスを提供しております。 事業者様が頭を悩ませることが多い、以下のような課題を解消するサポートをさせていただいております。 ・~~~~~~ ・~~~~~~ ・~~~~~~ ・~~~~~~ ◯◯をご活用いただくことで、 貴社の業務量を◯%、決済にかかるコストを◯%削減する効果が期待できます。 弊社の決済サービスは、◯年間で大企業・中小企業問わず◯◯社以上に導入いただいているシステムです。 【導入企業例】 ~~~~~~~~~~ ご興味をお持ちいただけた場合は、 直接サービスについてご説明差し上げる機会をいただきたく存じます。 つきましては、以下の候補の中からご都合のつく日程をご教示いただけますでしょうか。 【候補日程】 ・~~~~ ・~~~~ ・~~~~ 所要時間は30分程度です。 上記に日時でご都合がつかない場合は、 ご希望の日時を第3希望までご教示いただけますと幸いに存じます。 ご多忙の中大変恐縮ではございますが、 ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。 |
新規顧客へのサービス提案・アポイントのメールについて、さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
既存顧客へのサービス提案・アポイント
すでに取引がある企業であっても、既存の別サービスや新しいサービスを提案するために改めてアポイントのメールを入れることがあります。
既存顧客であれば抱えている課題を把握しやすいですし、サービスの紹介にリアクションしてもらいやすいでしょう。この場合は、顧客が次の行動に移せるような動線を準備しておくことが大切です。
以上をふまえて、既存顧客へのサービス提案・アポイントのメール例文を紹介します。
件名:新サービス◯◯のご案内【株式会社◯◯/(氏名)】
本文: △△株式会社 課長 △△△△様 大変お世話になっております。 株式会社◯◯の◯◯です。 いつも弊社の◯◯サービスをご利用いただき、ありがとうございます。 先日の定例会で△△様よりお伺いした◯◯という課題につきまして、 弊社の新サービス◯◯がお役に立てるのではないかと思い、ご連絡差し上げました。 新サービスの◯◯は、以下のような特徴があります。 ・~~~~~~~ ・~~~~~~~ ・~~~~~~~ ・~~~~~~~ 現在◯◯は無料体験期間1か月設けており、 お気軽にお試しいただいてから導入のご検討をしていただけます。 もし気に入っていただけましたら、後日導入のご案内をさせていただきます。 無料体験のお申込みは、こちらから行っていただけます。 (URL) なおサービスの詳しい内容については、添付資料をご確認いただけますと幸いです。 なにかご不明点等ございましたら、担当◯◯までお気軽にご連絡くださいませ。 (連絡先) 引き続き、よろしくお願い申し上げます。 |
既存顧客へのサービス提案・アポイントのメールについて、詳しくは以下をご参照ください。
お問い合わせへのお礼
会社のWebページにお問い合わせがあった場合、電話もしくはメールでサービスを案内することになります。
電話で直接話したほうが効果的なケースもありますが、相手のペースで内容を確認してほしい場合や電話対応が難しい場合は、メールで次のアクションの動線を作ってもいいでしょう。
以下では、お問い合わせへのお礼メールの例文を紹介します。
【例文】
件名:【株式会社◯◯】お問い合わせありがとうございます 本文: △△△△様 お世話になっております。 株式会社◯◯営業部の◯◯でございます。 この度は、弊社の◯◯サービスにお問い合わせいただきまして、 誠にありがとうございます。 お問い合わせいただいた内容につきましては、 3営業日以内にご返信させていただきます。 大変申し訳ございませんが、少々お待ちいただけますと幸いに存じます。 今回お問い合わせいただきました◯◯サービス紹介資料を添付いたしましたので、 よろしければご覧になってお待ちくださいませ。 引き続き、何卒よろしくお願いいたします。 |
訪問前のリマインド
ビジネスパーソンであれば商談や定例会など、企業に訪問する機会は豊富に存在しています。
基本的にアポイントを取っていれば事前の訪問連絡は不要ですが、マナーの一環として前日にリマインドメールを送ることもあります。
必須のメールではありませんが、訪問先に丁寧な印象を与えたいのであれば、以下の例文を参考に訪問前日のリマインドメールを送っておきましょう。
【例文】
件名:明日◯月◯日のお打ち合わせのご確認【株式会社◯◯/(氏名)】 本文: △△株式会社 △△△△様 お世話になっております。 株式会社◯◯営業部の◯◯でございます。 お打ち合わせの前日となりましたので、 確認のためご連絡を差し上げました。 ・日程:◯月◯日 ・時間:10:00~14:00 ・場所:◯◯◯◯ ご多忙のことと存じますので、 ご予定の変更等がない場合は、ご返信には及びません。 それでは、明日お会いできることを楽しみにしております。 引き続きよろしくお願いいたします。 |
営業後のお礼
営業に訪問した企業や商談を行った企業に対しては、当日もしくは翌日までにお礼のメールを入れられると非常に丁寧です。
お礼だけではなく、今後の流れや商談の中で上がった質問に対する回答、次回のアポイントなどを記載しておくと、ビジネスがスムーズに進められます。
以下では、営業後のお礼メールの例文を紹介します。
本文:
△△株式会社 △△△△様 お世話になっております。 株式会社◯◯営業部の◯◯でございます。 本日はお忙しい中、 弊社の◯◯サービスについて説明するご機会をいただきまして、 誠にありがとうございました。 また契約を前向きにご検討いただき、心より感謝申し上げます。 貴社の課題解決をサポートできるよう、スタッフ一同尽力いたします。 なお今後の流れとしては、以下の通りで契約を進めさせて頂く予定です。 ・~~~~~~~~ ・~~~~~~~~ ・~~~~~~~~ ・~~~~~~~~ ご不明点・不安な点などございましたら、私◯◯までお気軽にご連絡くださいませ。 引き続きよろしくお願いいたします。 |
お礼に送るメールについて、さらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
メルマガ配信
メルマガは、Webサイトなどを通じて集客した顧客に対して継続的に送信し、マーケティング効果を得るための営業メールです。
メルマガを通して顧客を育成することで、Webサイトにアクセスしてもらったり、商材の購入、セミナーの申込みをしてもらったりすることが可能となります。
取り扱っているサービスやメルマガを送る目的によって内容は大きく異なりますが、以下のポイントを押さえて文章を構成していくと効果的なメルマガが作成できます。
● 明確なペルソナの設定
例:営業効率をアップしたい方へ、◯◯部門の管理職向け ● 見逃しにくい件名の設定 例:【重要】3日間限定◯◯が半額で体験できます ● 受信者のメリットを提示する 例:割引キャンペーン、資料プレゼント ● 導入事例の紹介 例:業務時間40%減の◯◯社 ● メールマガジンのゴールの設定 例:セミナーの申し込み、無料体験申し込み |
メルマガ配信について、さらに詳しい情報をお探しの方は、こちらをご参照ください。
また、私(ファーマー)が実際に使っているメルマガ配信ツールは「ブラストメール(blastmail)」です。
詳しく知りたい方は、コチラの記事もご参照ください。
参考記事>>>【21年版】ブラストメールの評判・特徴・費用・口コミを詳しく紹介
インサイドセールス
インサイドセールスとは、相手先を直接訪問しない内勤型営業のことです。
電話やメールはもちろん、SNSやWeb会議システムを使った遠隔からのコミュニケーションで営業を行うこと全般を指します。
訪問時間を短縮できるため、アプローチ数を増加させつつ、見込み客との双方向のコミュニケーションが取れる点が大きなメリットです。人手不足や働き方改革の観点からも、リモートでできるメールを使ったインサイドセールスが注目されつつあります。
なお、インサイドセールスを行うときの例文は、「新規顧客へのサービス提案・アポイント」で紹介したものが活用できます。
インサイドセールスの詳細については、以下をご覧ください。
営業メールで好印象を与えるポイント
営業メールを送るときは、以下に好印象が残せるかが非常に重要となります。
ここからは、営業メールで好印象を与えるポイントを見ていきましょう。
丁寧な言葉遣いを心掛ける
営業メールを作成するときは、できるだけ丁寧な言葉遣いで誤字脱字がないように文章を作成することが大切です。
敬語が正しく使えていなかったり、誤字脱字が多かったりすると、どれほど営業メールの内容が素晴らしくても不安や不信感を抱かれてしまいます。内容ももちろん大切ですが、まずはビジネスパーソンの基本である正しい言葉遣いの徹底や、誤字脱字をなくすことを重点的に意識しましょう。
丁寧な言葉遣いで正しい文章を書けると、それだけで「丁寧な対応してくれる企業だ」と思ってもらえます。
伝えたいこと(結論)を先に書く
ビジネスメールでは、伝えたいことを先に書くことが重要です。ビジネスパーソンは忙しいため、ぱっと見て要点がわからない営業メールは最後まで読んでもらえない可能性があるためです。
宛名と挨拶文、自己紹介を書いたら、もっとも伝えたい用件をわかりやすく簡潔に記載します。「お問い合わせいただいた◯◯についてですが、◯◯という結論でした」「◯◯について3点報告します。1つ目は…」といったように、結論先行で書きましょう。
ビジネスメールについて、さらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
相手が得られるメリットを明確にする
サービスの提案やアポイントのメールを送るときは、相手にとってのメリットを明示することを意識してください。
「こんなメリットがある」「こんな課題が解消できる」など、相手が話を聞きたくなる書き方をすると、興味を引き付けやすくなり、ビジネスチャンスにつなげられます。
ただし、アピールしたい気持ちが強すぎると、押し付けがましい自分勝手な文面になってしまいます。
悪印象を与えてしまう可能性もあるため、「簡潔にメリットを提示+次のアクションへの動線」の流れで簡潔に文章を構成することを意識しましょう。
適宜改行して読みやすさに気を配る
営業メールでは、読みやすさも非常に重要です。適宜改行や記号を入れて、読みやすさに気を配りましょう。
たとえば、以下の例文を見てみましょう。
【例文1】
打ち合わせの時間ですが、◯月◯日の10:00~14:00に決定しました。場所は◯◯で、私◯◯と部長の◯◯が参加する予定です。 【例文2】 打ち合わせの時間は以下の通り決定しました。 ● 日時:◯月◯日 ● 時間:10:00~14:00 ● 場所:◯◯ なお、当日は私◯◯と部長の◯◯が参加する予定です。 |
改行や記号のない例文1よりも、例文2のほうが読みやすいでしょう。
このように、単に連絡事項を伝えるだけではなく、改行を活用してより相手が読みやすく理解しやすいメールを作成することが大切です。
営業メールで使ってはいけないNGな表現
営業メールを作成するときは、使ってはいけないNGもあります。
信頼度を低下させてしまう可能性があるため、これから紹介する表現は決して使わないようにしましょう。
営業メールの失敗例や対策が知りたい方は、こちらをご覧ください。
敬語や難しい言葉を使いすぎる
ビジネスのメールだからと、過剰に敬語を使ってしまうことは危険です。過剰な敬語はマナーとして間違っているケースが多く、ビジネスマナーが備わっていないと思われてしまうためです。
たとえば、以下の例文のように「させていただく」を多用するビジネスパーソンは珍しくありません。
【例文】
先日はご挨拶させていただき、ありがとうございました。 商品説明をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。 よろしければ、サンプル品をお送りさせていただきます。 |
こちらは極端な例ですが、このように敬語を使おうとするあまり不自然な文章になってしまうケースは非常に多いです。まずは正しい敬語を学び、過剰に使いすぎないように気をつけましょう。
また、専門用語や難しい言葉を多用することも避けましょう。難しい言葉は噛み砕き、知識のない人が読んでも理解できる文章を作成してください。
初めてのメールでの「お世話になっております」
営業メールの定型文として、必ず「いつもお世話になっております」という文言を入れている人は多いかもしれません。
どのようなシーンでも使えて便利な挨拶文ですが、初めて連絡する人に対しては、この挨拶文を入れてはいけません。
たとえ会社を通してつながりがあったとしても、メールをしたことがない相手に連絡するときに「いつもお世話になっております」と記載してしまうと、「誰だっけ?」と相手を混乱させてしまいます。
初めてメールする場合は「初めてご連絡差し上げます」や、「突然のご連絡失礼いたします」と記載するほうが適切です。
自分の都合を優先させる
自分の都合を優先させる文面も、避けたいNG表現です。あくまで送信元はサービスを検討してもらったり協力を仰いだりする立ち場であるため、相手の都合を最優先していることが伝わる文面にすることが大切です。
【例文1】
メールで以下のアンケートにご回答をお願いいたします。 急いでいるので、至急お願いいたします。 【例文2】 ご多忙の中大変申し訳ございませんが、 本日19時までにメールにてアンケートへご協力いただくことは可能でしょうか。 お答えいただいた方には、もれなく◯◯をプレゼントしております。 |
例文1から例文2のように書き換えると、低姿勢であることをアピールでき、協力してもらうことでメリットがあることも伝えられます。
営業メールを送るタイミングやマナー
ここまでは営業メールの構成や、文章の注意点について解説しました。
最後に、営業メールを送るタイミングやマナーを見ていきましょう。
基本的に相手の休日には送らない
相手の休日にメールを送らないことは、ビジネスマナーの基本です。せっかくの休日に仕事の対応が必要となるため、心理的な負担をかけてしまうこともあります。
どうしても休日にメールを送らなければいけない場合は、「休日に申し訳ございません」と一言お詫びを入れ、急いでいる理由も伝えるようにしましょう。
早朝や深夜は避ける
早朝や深夜のメールも、可能な限り避けてください。
いくらメールがいつでも確認できるツールとはいえ、深夜や早朝にメールの通知を受け取った場合、業務時間外でも対応しなければならないと思わせてしまうためです。
また人によっては個人の携帯とメールアプリを同期していて、通知が来ることで迷惑をかけてしまう可能性もあります。
よって営業メールは、相手の業務時間内に送ることが基本です。よっぽど急ぎの内容でない限りは、営業開始時間を待ってメール送信することをおすすめします。
メルマガ配信は他社と差をつける
メルマガを配信する場合は、もっともメールを読まれる曜日や時間帯を意識することが重要です。
メルマガがもっとも読まれる曜日は火曜日で、次いで金曜日、水曜日が読まれやすいといわれています。
また、メルマガが読まれやすい時間帯も存在しています。
BtoBの場合 | 8時台、13時台、16時台 | |
BtoCの場合 | 会社員がターゲットの場合 | ● 平日の7~8時台
● 昼休憩の12時台 ● 21~22時台 |
主婦・主夫がターゲットの場合 | 13~15時台 | |
学生がターゲットの場合 | ● 7~8時台
● 21時以降 |
ターゲットごと最適な時間は異なるため、他社と差をつけるためにも、配信する曜日や時間を意識していきましょう。
【まとめ】営業メールを制してビジネス成果をアップしよう
営業メールを送るときは、基本的な書き方を押さえたうえで、利用シーンや目的ごとに内容をカスタマイズしていくことが大切です。
メールの文面ひとつで契約が取れるかどうか、取引先との関係性がどうなるかが左右されるので、「たかがメール」と侮らずにしっかりと知識を身につけてください。
しっかりと基本を押さえたら、より好印象を与えるポイントやNG表現についても意識しながらメールを作成することをおすすめします。
営業メールの書き方は、ビジネスパーソンの「基本の『き』」です。これを機にご自分の営業メールを見直して、成果につながるメールを作成できるようにスキルアップしていきましょう。
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