営業マンの部下が、なかなか伸びない。営業のノウハウがまとまったものがあればシェアしたい…
営業はそこまで好きじゃない…でも、成果は残したい。いい方法はないかな…
こんなことを思っているあなたは、この記事を読むと下記のことが分かります。
本記事のサマリ(概要)
- 営業の成功率を上げる「5つのコツ」がわかる
- 「8種類の営業方法」と、それぞれのメリット・デメリットがわかる
- 営業が上手くいかない人の「共通点5つ」が理解できる
- 営業商談の「ヒアリング6つのコツ」がわかる
- 営業後に行うべき2つのアフターフォロー方法がわかる
営業は「数を打てば当たる」というものではなく、コツを押さえて効率よく動くことが大切です。
営業の成功率がアップすれば、短期間で業績を大幅に上げることも可能です。
- 「なかなか成約につながらない…」
- 「もっと業績を伸ばしたい…」
と考えているのなら、営業のやり方を一度見直してみましょう。
今回は、営業の成功率を上げるコツや、営業の種類とそれぞれのメリット・デメリット、ヒアリングのポイントなどについて解説します。
本記事の信頼性(誰が書いてるの?実績あるの?)
- 営業歴は12年以上。BtoB営業が得意。
- 元リクルートのTOP営業(個人表彰・マネジメント表彰、多数)
- 現場型の経営・営業コンサルティング会社を経営中
- 中小・ベンチャー企業の営業支援と成果出しの実績も多数
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そんな私が書いたこの記事を読むことで、営業のコツがわかるようになり、営業成果につながりやすくなりますよ。
営業の成功率を上げる5つのコツ
営業の成功率をアップするために押さえておきたいコツと、具体的な実践方法を5つのポイントに分けてご説明します。
1. 営業相手の特性やニーズを把握する
営業の成功率を高めるには、自社の商品・サービスを購入する確率が高い顧客を見極め、効率的にアプローチする必要があります。
そのためには、営業相手が自社の商品・サービスに関心を持ってくれるかどうか、ニーズが合致しているかどうかをしっかり見極めなければいけません。
まずは自社の商品・サービスがどんな層に支持されているのか、どのようなニーズを満たすものなのか、正しく理解するところから始めましょう。
既存顧客に共通している特性や、逆に商談が失敗したケースに共通している点を把握すると、ターゲットを具現化することができます。
また、営業相手のニーズを的確につかむためには、ヒアリング能力が欠かせません。
具体的な営業を掛ける前に、ファーストコンタクトの時点からしっかりコミュニケーションを取るようにすれば、相手自身も自覚していない潜在的なニーズを掘り起こすことも可能になります。
営業のファーストコンタクトについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
2. 見込み客・潜在顧客を明確にする
営業相手は、大別すると「見込み客」と「潜在顧客」の2つに分類されます。
見込客
見込み客とは、商品・サービスの購入を検討しているものの、まだ契約に至っていないお客様のことです。
別名「リード」とも呼ばれており、自らの意思で資料請求や問い合わせ、メールマガジンへの登録などを行った方は見込み客に分類されます。
見込み客はもともと商品・サービスに少なからず関心を寄せていますので、購買意欲を後押しするアプローチを行えば、新規顧客の獲得につながりやすくなります。
潜在顧客
一方の潜在顧客とは、自分のニーズに合致する商品・サービスの存在を知らないお客様のことです。
潜在顧客は、自分のニーズを把握しているケースと、自覚していないケースの2パターンがあり、前者の場合はニーズを抱えている人に自社の商品・サービスを紹介することで見込み客につなげられる可能性がありますが、後者の場合はまず本人も気付いていないニーズを掘り起こし、それを自覚させるところから始める必要があります。
営業をかけるときは、相手が見込み客なのか、潜在顧客なのか明確にすることで、効果的なアプローチの方法が見えてきます。
営業の見込み客について、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
3. テストクロージングを行う
テストクロージングとは、相手が商品・サービスを購入する意思があるかどうかを営業中に確認することです。
適宜テストクロージングを行うと、その段階で営業相手が抱えている疑問・不安・悩みが明確になり、その問題をひとつひとつ解消していけば成約につながりやすくなります。
逆に、テストクロージングを行わず、いきなりクロージング(契約の締結)に進もうとすると、相手は内在する不安や疑問から、成約を断る確率が高くなります。
相手に安心・納得してもらったうえで成約した方が、後のトラブルリスクも軽減されます。アプローチやヒアリング、商談中に「もしご興味がおありでしたら、さらに詳しくご説明致しますがいかがでしょうか?」「こちらの提案内容について、ご不明な点はございませんか?」など、適切な言葉を用いてテストクロージングを実践してみましょう。
テストクロージングについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
4. 自己開示を心掛ける
営業で使える心理学のひとつに、ラポールの形成があります。
ラポールとはフランス語で「架け橋」という意味で、心理学では相手との信頼関係を構築するコミュニケーションのひとつとされています。
ラポールが形成されると、相手から「この人なら自分のことをわかってくれる」「ニーズを満たしてくれる」と信頼されるようになり、こちらからの提案やアプローチを素直に受け止めてもらいやすくなります。
ラポールを形成するためには、まず自分の情報を相手に伝える「自己開示」を心掛けることが大切です。
人は相手から何らかの施しを受けた場合、それと同等の施しを与えなければならないという義務感を感じやすいといわれています。
こちらから積極的に自己開示すれば、相手からたくさんの情報を引き出すことができ、より深い関係を築いていくことができます。
信頼関係の構築にはもちろん、ヒアリングにも効果的なテクニックですので、日頃から自己開示を心掛けると同時に、相手が話し始めたら聞き上手になることを意識してみましょう。
ラポールをはじめ、営業で使える心理学について、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
5. 営業フェーズを徹底管理する
営業効率をアップするには、複数の見込み客や潜在客にアプローチをかけていく必要があります。
しかし、営業の進捗状況は相手によって異なりますので、複数の営業を同時進行していると、いつ・誰に・どのようなアプローチをかければよいのか把握しきれなくなってきます。
そんなときは、SFA(営業支援システム)などのツールを活用し、営業フェーズを徹底的に管理してみましょう。
営業フェーズとは、営業活動をいくつかのフェーズ(段階)に区切って管理する手法のことです。
案件ごとに営業活動の進捗状況を記録しておけば、次に何をすべきか、どんな方法でアプローチするのが効果的かを可視化することができます。
アプローチ忘れによる機会損失のリスクも低減できるので一石二鳥です。
営業フェーズについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
8種類の営業方法ごとのメリット・デメリット
営業の種類は複数あり、やり方や特徴に大きな違いがあります。
以下では、主な営業の種類とそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。
1. 飛び込み営業
自社の商品・サービスに関心を持ってもらえそうな会社を事前にリストアップし、アポイントメントなしで訪問する営業手法です。
リストアップの精度が高ければ、訪問先と自社の商品・サービスとのニーズが合致し、潜在客を見込み顧客に昇華させることも可能です。
ただ、突然訪問するので、担当者不在や多忙を理由に門前払いされるケースも多い傾向にあります。
2. テレアポ営業
営業相手に電話をかけ、アポイントメントを取り付ける手法のことです。
テレアポ営業の目的は「相手と直接会い、対面営業すること」ですので、電話口では自社と商品・サービスの簡単な説明に留め、「会って話を聞いてみたい」と思わせることが大切です。
以前は営業マンが一件ずつ手動で電話をかけるのが一般的でしたが、最近はコンピュータと電話を統合したCTIシステムを活用し、自動で架電する方法が主流となっています。
ただ、電話だと話を聞く前に切られてしまう可能性が高く、アポ取得までには何百件、何千件と架電する必要があります。
3. ルート営業
既存顧客に対し、新たな商品・サービスの契約を促す営業手法のことです。
具体的には、納品の際に新しい商品・サービスを紹介したり、既存顧客の潜在ニーズを洗い出し、新たな契約を勧めたりします。
ただ、既存顧客をターゲットにしているので、新たな販路の拡大は見込めません。
既存顧客から新規顧客を紹介されるケースもありますが、基本的には他の方法との併用で新規顧客の獲得を目指す必要があります。
4. 訪問営業
営業相手の会社や事務所を訪問し、対面営業を行う手法です。
会社に訪問して営業を掛けるという点は飛び込み営業と共通していますが、こちらは事前に約束を取り付けてから訪問するので、必ず営業・商談に持ち込むことができます。
ただし、アポイントメントを取るのは容易ではないので、訪問営業1本のみで営業効率は下がる傾向にあります。
5. インサイドセールス
見込み顧客に対し、電話やメール、Web会議システムなどを使ってコンタクトを取る営業手法です。
時間や場所にとらわれずにアプローチできるため、すき間時間を活用して効率的に営業をかけられます。
新型コロナ禍にある今は、感染拡大のリスクを低減できるという意味でも重宝されていますが、対面に比べて信頼関係の構築が難しいという欠点もあります。
6. 反響営業
テレビやラジオ、インターネットなどのメディアを通じて出した広告を見て、問い合わせや資料請求をしてきた顧客にアプローチしていく営業手法です。
問い合わせをしてくる顧客はある程度商品・サービスに関心を持っている層なので、商談や成約につなげやすいところが利点です。
一方で、反響が少なければ営業につながらず、効率が上がらないというデメリットもあります。
7. テレコール営業
電話でアプローチからクロージングまで行う営業手法です。
電話一本で完結するので、テレアポ→訪問営業のスタイルに比べて時間と手間がかからないところがメリットです。
反面、相手の表情や雰囲気をつかむことができないので、反応を見ながら営業できないところが難点です。
8. 受付営業
企業に直接訪問してきた顧客に対し、受付で適切な応対を行い、営業に結びつける手法です。
最終的には担当の営業マンに引き継ぐことになりますが、受付での対応が悪いとそのまま帰られてしまうこともあるため、最低限の知識やコミュニケーション能力を備えておく必要があります。
基本的には受け身の営業法なので、あまり高い営業効率は見込めません。
営業が上手くいかない人の共通点5つ
営業マンの中には、「がんばって営業しているのに、なかなか成約につながらない」「同じ方法で営業しているのに、同僚より成績が悪い」など、営業が上手くいかずに悩んでいる人も少なくありません。
営業スキルには個人差がありますが、ある程度経験を積んだのに営業成績が芳しくないという人には、いくつかの共通点があります。
以下に、営業が上手くいかない人に共通する5つの特徴をまとめましたので、心当たりのある方は意識的に改善を目指しましょう。
1. 営業相手の下調べができていない
顧客の購買意欲を高めるには、「自分にとって必要な商品・サービスだ」と感じてもらわなければなりません。
そのためには、相手がどんな業務に携わっていて、どのようなニーズを抱えているのかを正確に把握する必要がありますが、営業が上手くいかない人は下調べをおろそかにしがちです。
最低でも相手の会社の事業内容や事業規模、関連する最新の情報などをリサーチし、どんなアプローチをかければ相手の興味・関心を引くことができるかをしっかり検討しましょう。
営業相手の企業だけでなく、競合他社や市場についての情報もキャッチしておくと、より多角的な観点から相手のニーズ・悩みをを探し出すことができます。
2. 売りたい商品への理解が足りない
自社の商品・サービスを売り込むには、その魅力やメリットを正確に伝える必要があります。
自分が売りたい商品への理解や知識が足りないと、営業相手に商品の良さを伝えることができず、なかなか興味・関心を持ってもらえません。
まずは自社にある資料やデータ、パンフレットなどを確認し、売りたい商品・サービスについて理解を深めるところから始めましょう。
自社の商品・サービスにしかない強みや特徴がわかっていれば、競合相手がいても自信を持ってアプローチできます。
3. 自分の営業スキルに自信がない
「自分は営業職に向いていない」「他の人より営業スキルが低い」と思い込んでいると、自信を持ってアプローチやプレゼンを行うことができません。
不安げに説明している様子は説得力に欠けるため、相手からも「本当に良い商品なんだろうか」「営業マンが頼りなさそうで、いまいち信用できない」といった負のイメージを抱かれる原因となります。
そんなときは、過去に成功した経験を思い出したり、営業力を磨く努力をしたりして、自己評価の向上を目指しましょう。
特に新人のうちは不成約に終わると気落ちしがちですが、いつまでもくよくよしているとかえって営業成績が落ちてしまうので、さっと気持ちを切り替えることが大切です。
営業スキルについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
4. 訪問営業や電話営業で萎縮してしまう
訪問営業や電話営業を行うにあたり、「断られるのが怖い」と萎縮していると、積極的な営業活動を行うことができません。
不安や緊張が強すぎると、相手の目を見てハキハキと話すことができず、「頼りなさそう」「説得力に欠ける」と思われがちです。
確かに、営業をかけて断られるとがっかりしますが、そもそも新規顧客の開拓は非常に難しく、できる営業マンでも百発百中ということはあり得ません。
どんなにうまく営業しても、断られるときは断られますので、営業に対して恐怖心を抱いているのなら、「ダメでもともと」と開き直ってアプローチしてみましょう。
訪問営業について、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
5. 営業相手との信頼関係が築けていない
顧客は商品やサービスを購入した後も、何らかの不具合や困ったことがあった場合、適切なサポートを受けたいと思っています。
そのため、商談中に営業マンと顧客の間で一定以上の信頼関係を構築できないと、「この人は信用できない」「いざという時にサポートを期待できない」と思われてしまい、成約を断られてしまう確率が高くなります。
特に、成約を急ぐあまり、ろくにヒアリングをせずに商品・サービスをごり押ししてくるような営業マンは不信感を抱かれやすい傾向にあります。
まずは顧客が何を望んでいるのか丁寧にリサーチし、相手が求めているものを理解しようという姿勢を示すと、顧客との間に強固な信頼関係が構築され、「この人の話ならもっと聞きたい」と思ってもらえるようになるでしょう。
営業に出る前に行うべき2つの準備
営業の成功率をアップするためには、事前の下準備が必須です。念入りに準備を行うほど、顧客のニーズを的確につかむことができますし、不測の事態にも対応しやすくなります。
では具体的にどんな準備を行うべきなのか、その内容を2つのポイントに分けてご説明します。
1. 営業リストを作成する
前節で、顧客のニーズをつかむには、営業相手を下調べすることが大切と説明しましたが、営業先が複数にわたる場合、情報を整理しきれなくなることがあります。
そんなときに活用したいのが、顧客の情報をまとめた営業リストです。
どんな情報を記載するかは営業マンによって異なりますが、一般的には以下のような項目をリサーチし、リストアップしておきます。
- 企業名
- 代表者名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 担当者の名前
- 担当部署
- 進捗状況
- 契約確度
- 流入経路
- 備考
1)~7)までは電話営業や訪問営業をかける際に活用する顧客リストと変わりませんが、8)以降は営業活動がどのくらい進んでいるか、成約の見込みはどのくらいあるか、どんな形で見込み客(潜在客)にリストアップされたのか、といった営業に深い関わりのある項目が並びます。
備考欄には企業の最新情報や気になった情報を記載しておくと、ニーズの把握や商談中の話題などに活用できるでしょう。
営業リストについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
2. CRMやSFAを導入する
CRM(顧客管理システム)とSFA(営業支援システム)とは、どちらも顧客情報の管理を目的としたシステムのことです。
前述した営業リストはCRMを使って作成できますし、同じシステムを使っている社内の人間と簡単に情報共有できるので、意思共有やサポートも迅速に行えるようになります。
一方のSFAは、CRMと共通する機能もありますが、より営業活動に特化しているところが特徴です。
営業活動の進捗状況や、次に起こすべきアクション、営業実績の分析などを行うことができるため、現在進行中の案件管理はもちろん、今後の営業の方針や指針を決めるのにも役立ちます。
CRMやSFAはシステムによって機能・性能・価格に違いがありますので、複数の製品を比較し、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
CRMやSFAについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
営業商談でヒアリングする際の6つのポイント
営業商談では、限られた時間内で、いかに相手のニーズをつかむかが重要なポイントになります。
与えられたビジネスチャンスを逃さないよう、あらかじめヒアリングするポイントを押さえ、無駄のない商談を目指しましょう。
ここでは営業商談でヒアリングするポイントを6つご紹介します。
商談のヒアリングについて、さらに詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
1. アイスブレイクで打ち解ける
アイスブレイクとは、初対面時にありがちな緊張感(アイス状態)を打ち砕く(ブレイクする)ためのテクニックです。
顧客のニーズをつかむためには、相手の情報をたくさん引き出し、内心抱えている不安や悩み、要望などを浮き彫りにする必要があります。
緊張した状態では、相手も心の内をなかなかさらけ出してくれませんので、まずは会話を弾ませて、お互いの緊張感をほぐすことからスタートしましょう。
とはいえ、仕事と関係ないことを雑談しすぎると本来の営業に戻りにくい雰囲気になってしまいますので、初対面の時は相手の会社や業務内容についてくわしくヒアリングするのがおすすめです。
もちろん事前に相手の会社について下調べは済ませておきますが、相手も自社の商品・サービスについては饒舌になりますので、アイスブレイクになるのはもちろん、相手のニーズをつかむきっかけになることもあります。
2. 営業相手の競合や業界情報を仕入れる
営業相手の興味・関心を引くためには、相手の情報だけでなく、競合相手や業界全体の情報も仕入れておくことが大切です。
「競合他社が台頭してきて、対策を迫られている」「業界全体が下火になってきている」といった情報をあらかじめキャッチしておけば、相手が悩みや不安を口にしたとき、その気持ちに寄り添ったうえで、ニーズに合致した商品・サービスを提案することが可能になります。
競合や業界情報は営業に行く直前だけでなく、常日頃からアンテナを伸ばし、最新の情報をすばやくキャッチすることを意識しましょう。
3. 事前に仮説を立てておく
顧客の中には、自分でニーズを把握していない、または悩みがあるけれどうまく切り出せないという人もいます。
そんなときは、事前に下調べしておいた情報をもとに、「実はこんなことに悩んでいるのではないか」「こういうニーズを持っているのでは?」など、いくつかの仮説を立てておきましょう。
実際の商談で、あらかじめ立てていた仮説を思わせる会話が出てきた場合、「こういうことにお困りではないですか?」と助け船を出すと、相手から「実は…」と切り出される可能性が高くなります。
自分が抱えている悩みやニーズを正確に把握してもらえると、「この人ならわかってくれる」という信頼感が生まれ、こちらからの説明や提案にも真剣に耳を傾けてもらえるようになります。
4. 質問は「今・過去・未来」の順番を心掛ける
営業に限らず、ヒアリングは現在(今)→過去→未来の順で質問することがセオリーといわれています。
理由は、未来よりも過去、過去よりも現在のことの方が、より簡単に答えやすいからです。
たとえば、ある商品について「これからも使い続けていく予定ですか?」「他社製品を使う予定はありますか?」など、いきなり不確定な未来のことを質問されると、相手も回答に困ってしまい、商談が行き詰まってしまうおそれがあります。
一方、「現在使われている商品にご不満な点はありますか?」「なぜその商品を買おうと思ったのですか?」といった質問なら、今抱えている悩みや、過去に感じていた気持ちをそのまま回答すればいいので、相手もすんなり答えることができます。
また、現在置かれている状況や過去の状況をあらためて整理すると、顧客も「今度はこんな製品を使ってみたい」という希望をイメージしやすくなるでしょう。
5. テクニックに頼りすぎない
ネットや本には、営業に使える数々のテクニックが掲載されています。
営業テクニックはアプローチや商談を有利に進める手助けになりますが、むやみやたらにテクニックを活用しようとすると、会話が不自然になったり、相手の鼻につく言動を行ってしまったりするおそれがあります。
テクニックはあくまで営業手法のひとつであり、決して目的ではありませんので、テクニックに頼りすぎて営業の流れを崩さないよう注意しましょう。
6. 相手の話にリアクションをとる
対面あるいはWeb会議システムなど、双方の顔が見える状態で商談を行う場合、人は対話の内容だけでなく、相手の仕草や表情もチェックしています。
話した内容に対してリアクションが薄いと、「話をちゃんと聞いているのかな」と思われてしまい、早々に商談を打ち切られる可能性があります。
特にWeb会議システムを使った商談の場合、対面営業よりも表情や仕草を読み取りにくいので、相手にしっかりわかるよう、やや大きめにリアクションをとることを心掛けましょう。
営業後に行うべき2つのアフターフォロー
営業はクロージングをすれば終わりというわけではなく、末永く商品・サービスを利用してもらえるよう、適切なフォローを入れる必要があります。
営業後のフォローを怠ると、途中で契約を打ち切られたり、クレームを入れられたりする原因となりますので、営業後にはきちんとアフターフォローを入れておきましょう。
ここでは営業後に行うべきアフターフォローのポイントを2つご紹介します。
1. 定期的に商品のヒアリングを行う
商品の満足度は実際に使ってみないとわかりませんので、顧客によっては不満や不便を感じていることもあります。
顧客が自社の商品に満足しているかどうか、疑問や悩みを抱えていないかを定期的にヒアリングし、必要に応じて適切なアドバイスやサポートを提供しましょう。
丁寧なサポートを行えば、顧客からの信頼度も高くなり、リピート購入や追加発注につながる確率もアップします。
2. こまめに情報を発信する
顧客から特に求められた場合でなくても、こまめに自社の商品・サービスについて情報を発信しておくのも大切なポイントのひとつです。
たとえば、顧客が購入した商品について、スタンダードな方法以外のアレンジや工夫の仕方を発信すれば、より多くのシーンで活用してもらえる可能性があります。
商品に対する需要やニーズが高まれば、リピートや注文数の増加を期待できるでしょう。
担当のお客様の数が多かったり、効率化が課題の会社(営業マン)はメール(メルマガ)活用を検討しましょう。
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【まとめ】営業の成功率を上げるためには念入りな下準備が必須
営業の成功率は必ずしもアプローチの数に比例せず、いくらアタックしても不成約に終わる人もいれば、少ない数でもしっかり結果を残せる人もいます。
なかなか結果を出せない人は、事前の下準備が不十分であるケースが多いので、営業リストを作成する、相手に関連する情報をリサーチするなど、念入りな下準備を行っていきましょう。
あわせて、CRMやSFAなどの便利ツールを導入し、業務効率を図るのもおすすめの方法です。